2006年度上智大学シラバス

2006/10/09更新
◆新約聖書入門Ⅱ - (後)
小林 稔
○講義概要
前期に残した23文書を扱う。
①使徒行伝という、パウロを主人公とする歴史小説を、パウロ本人の手紙と較べ、パウロの実像を追求する。
②ヨハネ福音書を、前期の三文書と較べ、その違いがどこからくるのかを探りたい。
③その他の諸文書にも一応触れ、すべての新約文書に前提されている復活信仰も扱いたい。
授業計画の変更等詳細は下記ウェブページ参照。
○評価方法
毎回のテスト兼リアクションで採点。欠席は零点で計算。遅刻、早退は各20点、キセル出席の他、私語・内職や堂々と眠る人も60点減点。
修正登録した人や正当な理由でやむをえず欠席した場合は一週間以内に届けること。考慮するが、全体の2/3以上の出席は必要条件としたい。
携帯については「マナーモードに設定の上、使用禁止」に留めたいが、パソコンの遠隔操作器に誤作動が起こった場合は、全員電源を切ってもらう。
○テキスト
新約聖書:たとえば『新共同訳小型新約聖書』 日本聖書協会
○参考書
新約聖書翻訳委員会(訳)『新約聖書』岩波書店、2004年
その他、毎週、各自ダウンロードしてもらう予定のレジュメに記載
○他学部・他学科生の受講

○ホームページURL
http://pweb.sophia.ac.jp/~lct60209/06264nt.htm
○授業計画
1スライドでみる使徒行伝の舞台とヘレニズム世界の諸宗教
2文学としての使徒行伝(構造、文学的手法、読者層、著者)。パウロの報告との矛盾の原因
3パウロの変化。第一の伝道旅行の性格、成功の要因
4エルサレムの使徒会議。民族宗教からの脱皮をめぐる対立
5七つの手紙のデータ確認。
第二の宣教旅行とルカが述べるパウロのアテネでの演説
6第三の宣教旅行。パウロがⅡコリ6,5; 11,23で言及する投獄の時期と場所。
七つの手紙の執筆事情
7第二パウロと牧会書簡。使徒行伝が示唆する結末について
8公同書簡(その他の手紙)。置かれた状況と著者たちの対応および関心
9キリスト教がヘレニズム世界に入った時に生じた問題
10ヨハネ福音書の構造と資料。著者と編集者
11イエスの誕生・幼年物語
12ヨハネ書簡の著者が遭遇した困難とヨハネ福音書のイエス像
13キリスト教の復活信仰。なぜ霊魂の不滅でないのか

  

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