2006年度上智大学シラバス

2006/01/09更新
◆刑事訴訟法 - (後)
長沼 範良
○講義概要
受講者が刑事訴訟法について一応の知識を持っていることを前提とした高度に理論的な講義。おおむね刑事手続の流れに沿って、そこで生起する種々の実務的な問題について、現状の把握とあるべき手続法的解決を理論的に探求する。実務の運用や判例について十分な理解を得させるのはもちろんのこととして、さらに、そのような手続法的問題が生じたときに柔軟かつ合理的な判断ができるようにし、3年次の「訴訟実務基礎」へと発展させる。
前半は捜査および公訴を対象とし、後半は公判および証拠法を主として取り扱う。
○評価方法
平常点(出席、授業参画、課題提出の総合状況)30%、後期末試験70%
○テキスト
井上正仁=長沼範良=酒巻匡=大澤裕=川出敏裕=堀江慎司『ケースブック刑事訴訟法』 有斐閣、2004年
○参考書
長沼範良=田中開=寺崎嘉博『刑事訴訟法(第2版)』有斐閣、2005年
井上正仁『刑事訴訟法判例百選(第8版)』有斐閣、2005年
松尾浩也=井上正仁『刑事訴訟法の争点(第3版)』有斐閣、2002年
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1任意捜査と強制捜査
2職務質問・所持品検査
3任意同行と取調べ
4写真撮影、会話・通信の傍受
5おとり捜査、身柄拘束の諸問題(1)
6身柄拘束の諸問題(2)
7身柄拘束の諸問題(3)
8令状による捜索・差押え(1)
9令状による捜索・差押え(2)
10令状による捜索・差押え(3)
11逮捕に伴う捜索・差押え(1)
12逮捕に伴う捜索・差押え(2)
13強制採尿
14身柄拘束中の被疑者と弁護人の接見交通
15公訴権の運用とその規制、公訴提起の要件、公判の準備、証拠開示
16被告人、黙秘権、弁護
17訴因の特定・明示
18訴因の変更(1)
19訴因の変更(2)
20挙証責任と推定、証拠の関連性
21自白法則、補強法則
22伝聞証拠の意義(1)
23伝聞証拠の意義(2)
24伝聞例外
25共同被告人、違法収集証拠の証拠能力
26実体裁判、裁判の効力、上訴、再審

  

Copyright (C) 2006 Sophia University
By:上智大学 学事センター