2006年度上智大学シラバス

2006/03/14更新
◆中世哲学文献研究Ⅳ - (後)
長町 裕司
○科目サブタイトル
Meister Eckharts Lektüre (1)
○講義概要
 ヨーロッパラテン中世の盛期から後期への境目に立つマイスター・エックハルト(Meister Eckhart von Hochheim 1260年頃~1327/28年)の『パリ討論集』(Quaestiones Parisienses,in:Meister Eckhart, Die deutschen und lateinischen Werke, Abt.Ⅱ:Die lateinischen Werke,hrsg von josef Koch u.s.w., Stuttgart 1936ff,Bd.V ,S.27 - 83)第一討論:「神において存在と知性認識は同一であるか」(1302/03)及び意志に対する知性の優位を論じる第三討論からはじめて、エックハルトの形而上学上の根本動向を研究する。ドイツ神秘主義の源流の思想基盤を、特にトマス・アクィナスとの対比において問題化したい。
○評価方法
出席状況(15%)、授業参画(15%)、レポート(70%)
○テキスト
エックハルトが神学正教授(Magister)として第一回パリ滞在期(1302
/03)に行われた「前期パリ討論」(上記の第一、第三討論を含む)と第二回パリ滞在時代(1312~14)に由来するものから成る。授業で扱うテキストには、邦訳もある。
Meister Eckhart『Quaestiones Parisienses, in:Meister Eckhart,Die deutschen und lateinischen Werke,Abteilung Ⅱ:Die lateinischen Werke,
hrsg. von Jesef Koch u.s.w., Stuttugart 1936 ff, Band Ⅴ』
○参考書
上田 閑照『エックハルト ― 異端と正統の間で ―』講談社学術文庫
○必要な外国語
ラテン語の基礎知識があればよいが、邦訳もある
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1 導入:エックハルト研究の現況
2 テキストの読解と討論(1)
3 テキストの読解と討論(2)
4 テキストの読解と討論(3)
5 テキストの読解と討論(4)
6 テキストの読解と討論(5)
7 テキストの読解と討論(6)
8 テキストの読解と討論(7)
9 テキストの読解と討論(8)
10 テキストの読解と討論(9)
11 テキストの読解と討論(10)
12 テキストの読解と討論(11)
13 総括:エックハルトの『パリ討論集』からの思想的発展とその後の
    影響活動史

  

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