2005年度上智大学シラバス

◆社会学演習Ⅰ - (後)
井腰圭介
○講義概要
この演習の目的は、社会学の古典を丹念に読むことを通して、社会学的思考法の基礎を修得することにある。古典には、「ものを見る眼」であるパースペクティヴが含まれている。このため、古典に記された事実情報が時代とともに無意味なものになったとしても、なお色あせない問題提起力と解析力が存在し続ける。したがって、古典を読むということは、著者の視点から社会現象を見るという作業を意味するのであって、決して文字を読むことではない。古典が描く社会や人間の姿に触れつつ、社会学「を」学ぶ態勢から、社会学「で」考える態勢への移行を心がけて欲しい。
○評価方法
出席状況(10%)、授業参画(40%)、レポート(50%)
指定文献を担当を決めてレジュメを作って口頭報告し、互いに問題提起しながら議論する形で進める。実際に自分で格闘しながら読み解く作業が演習の内実なので、出席状況は付随的なもので参画度が評価の重要な柱になる。
○テキスト
『テキストは受講者の状況に応じて検討して初回に指定する。授業計画に記載した文献は、その意味で暫定的なものである。』
○参考書
『開講時にプリントにして紹介する。』
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1演習の狙いと進め方
 ①古典とは何か
 ②文献の概要紹介と確定及び分担決定(以下で示す文献は一例)
2デュルケム『宗教生活の原初形態』の成立背景
 ①デュルケム社会学の特徴
 ②『宗教生活の原初形態』を読む狙いと構成概要
3「問題提起」部分の講読
①報告
 ②討論
4「第Ⅰ編」部分の講読
 ①報告
 ②討論
5「第Ⅰ編」部分の講読
 ①報告
 ②討論
6「第Ⅱ編」部分の講読
 ①報告
 ②討論
7「第Ⅱ編」部分の講読
 ①報告
 ②討論
8「第Ⅱ編」部分の講読
 ①報告
 ②討論
9「第Ⅲ編」部分の講読
 ①報告
 ②討論
10「第Ⅲ編」部分の講読
 ①報告
 ②討論
11「第Ⅲ編」部分の講読
 ①報告
 ②討論
12「結論」部分の講読
 ①報告
 ②討論
13全体総括
 社会学的思考法のもつ力とは何か?

  

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