2005年度上智大学シラバス

◆西米美術特講 - (後)
加藤 薫
○科目サブタイトル
メキシコ壁画運動を基軸としたメソアメリカ美術の歴史概説
○講義概要
 20世紀現代美術世界に衝撃を与えたメキシコ壁画運動について考察する。よりよき理解のために、背景に存在したメソアメリカの先ースペイン時代、植民地時代、近現代の美術についての基礎知識を習得する。
 当講義では美術表象を扱うため、文献からのみではアクセス困難な映像資料を多用することに留意すること。板書などはミニマムであるが、補完のために 随時プリント資料を配布する。
○評価方法
出席状況(50%)、授業参画(05%)、リアクションペーパー(00%)、レポート(35%)、後期学期末試験(授業期間中)、小テスト等(10%)
○テキスト
加藤薫『メキシコ壁画運動』  現代図書 2002年
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1・講義概要説明(運営方針、日程、教育目標、成績評価など)。
・受講者確認、教室設備確認など。資料配布、Q&Aなど。
・ラテンアメリカの空間軸と時間軸の概説。
2・「消された歴史を発掘する」ことの意味。「いびつな?」文明圏の発想。
・最初のアメリカ人と美意識の発生。
・紀元前の先住民世界と認識の概念、美術の事例。
3・紀元10世紀頃までの先住民世界。
・地域発展、民族移動、文化交流と変容、神話など。
・美術の事例研究。               <レポート課題予定>
4・紀元16世紀頃までの先住民世界(アステカとマヤを中心に)。
・メヒコの征服とメスティーソの誕生。
・征服初期のハイブリッド美術の事例研究。
5・植民地時代美術の概要:亜流か? 創造か?
・「バロック」美術について。
・事例研究。                  <レポート課題予定>
6・19世紀前半の社会・文化状況と美術について。
・「国家独立」の意味について考える。
・19世紀後半の社会・文化状況と美術について。
7・19世紀末からメキシコ革命までの社会・文化状況について。
・美術のモダニズムに関する考察。
・革命、壁画運動、美術ルネッサンスについて。  <レポート課題予定>
8・メキシコ壁画運動の三巨匠#1:
・ディエゴ・リベラ;人生と作品。
9・メキシコ壁画運動の三巨匠#2: 
・ホセ・クレメンテ・オロスコ;人生と作品。
10・メキシコ壁画運動の三巨匠#3:
・ダビッド・アルファロ・シケイロス;人生と作品。
11・壁画運動の周辺;美術ルネッサンスの作家たち{ルフィーノタマヨなど)。
・女性作家たち(マリア・イスキエル度、フリーダ・カーロなど)
                        <レポート課題予定>
12・越境するラテンアメリカ美術とラティーノ化現象(EE..UU..を中心に)
・チカーノ・アートについて。
13・全体まとめ。            

                    <講義時間内筆記小テスト予定>

  

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