2005年度上智大学シラバス

◆演習(地域共同体法(EU法)) - (通)
岡村 堯
○講義概要
EU機関の権限関係、EU法の法的性格、2005年発効予定のヨーロッパ憲法について概観する。とりわけ、同憲法にみられる基本的人権ならびに統治機構については、わが国の憲法規定も合せて比較的考察を行い、判例について検討する。具体的問題として、競争(独禁)、環境、知的財産権(特に、特許、商標)、PL法、合併買収法等について、EUおよびわが国の法制度の相違について検討し、両者の判例について比較的考察を試みる。
○評価方法
出席状況(70%)、後期学期末試験(授業期間中)(30%)
○テキスト
島野・岡村・田中 編『EC入門』 有斐閣 2000年
石本・小田 編『解説条約集』 三省堂
○参考書
岡村 堯『ヨーロッパ法』三省堂 2001年
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1EUの成立
EEC条約(1958)
2同上
3EUの機構
4機関の権限関係
5同上
6EU法の総論的考察
7EU法の法源
8同上
9EU法と国内法の関係
10判例研究(ENEL事件)
11EU競争(独禁)法
12EU競争法の大改正
13各制度の廃止
14構成国の積極的参加
15総論的考察
16カルテル行為の禁止
(EC81条)
17支配的地位の濫用の禁止
(EC82条)
18わが国の独禁法
私的独占の禁止・判例 野田醤油事件
19不当な取引制限
判例・新聞販路協定事件
20不公正な取引方法の禁止
判例・東芝エレベーターテクノス事件
21EU環境政策と法規制
22大気、水、廃棄物に関する個々の法令を検討し、EU裁判所の判例を検討する
23・委員会v・ドイツ(Case C-59/89)
・委員会V・フランス(Case C-266/99)
etc.
24わが国の環境法制
・小牧・岩倉ごみ焼却場事件
25・豊前火力発電所事件
・阿賀野川・新潟水俣病事件
26EUの知財法
・AJINOMOTO事件
27わが国の知財法
特許法・不正競争防止法・著作権法
28EUのPL法
29わが国のPL法
製造物責任法
30EUとわが国のダンピング規制

  

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