2005年度上智大学シラバス

◆文献講読ⅡA(ドイツ語) - (後)
長町裕司
○科目サブタイトル
Heidegger - Lektüre
○講義概要
20世紀の思想動向に決定的影響を及ぼしたマルティン・ハイデガー(1889-1976)の前期思考圏から『時間の概念』(1924)、及び後期思索の展開の中から『哲学- 何がそれを存在せしめるのか?』(1956)を丁寧に講読する。前期ハイデガーの思考が、存在の意味一般が開かれる地平的理解の制約として「時間への問い」を究明することを不可欠の課題としていたとするならば、転回を経た後期の思惟は「存在の性起(Ereignis)の歴史」から人間の本質の生成及び思索の本質が開明される道である。なお、両テキスト共に
もともとは講演であるので、ドイツ語原文もいくらか平易であるが、内容的にはハイデガーの哲学思索のエッセンスが詰まっているので、思惟の道を真剣に共にするならば参加者皆がハイデガーの根本問題に肉迫することができると確信する。
○評価方法
出席状況(15%)、授業参画(15%)、レポート(70%)
○テキスト
Martin Heidegger『Der Begriff der Zeit(Vortrag vor der Marburger Theologen-
schaft, im Juli 1924), hrsg. und mit einem Nachweis vers. von Hartmut Tietjen』 Max Niemeyer Verlag, Tübingen 1995
Martin Heidegger『Was ist das - die Philosophie?(Vortrag, gehalten in Corisy-
la - Salle / Normandie im August 1955 zur Einleitung eines Gespräches)』 Günther Neske Verlag, Pfullingen 1956
○参考書
ギュンター・フィガール『ハイデガー入門』世界思想社 2003年 (定価 1900円)
木田元『『ハイデガーの思想』』講談社学術文庫
○必要な外国語
ドイツ語
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1導入-今日におけるハイデガー研究の状況とハイデガーの思索の意義
①ハイデガーの思惟の前期と後期(或いは中期も含め、初期フライブルク期、マールブルク期、フライブルク正教授時代、後期思索)
②授業の進め方と分担
2 テキスト 1 : Der Begriff der Zeit
3テキスト 1 : Der Begriff der Zeit
4テキスト 1 : Der Begriff der Zeit
5テキスト 1 : Der Begriff der Zeit
6テキスト 1 : Der Begriff der Zeit
7テキスト 2 : Was ist das - die Philosophie?
8テキスト 2 : Was ist das - die Philosophie?
9テキスト 2 : Was ist das - die Philosophie?
10テキスト 2 : Was ist das - die Philosophie?
11テキスト 2 : Was ist das - die Philosophie?
12全体の総括とハイデガーの根本問題についての集中討議

  

Copyright (C) 2004 Sophia University
By:上智大学学事部学務課