2005年度上智大学シラバス

◆倫理神学の諸問題 - (後)
竹内修一
○講義概要
「善をなし、悪をさけよ」――このあまりにもあたりまえの命法を、私たちは自らの良心において聴く。同時にまた私たちは、日々の生活の中で、様々な倫理的ジレンマを経験する。そこにおいて私たちは、何らかの倫理的意志決定を迫られるが、果たしてそれはいかにしてなされるのか、そのプロセスと意味について考察する。授業はセミナー形式で行う。なお登録にあたっては、原則として、「キリスト教倫理I、II」の履修を前提とする。
○評価方法
出席状況(20%)、授業参画(10%)、リアクションペーパー(20%)、レポート(50%)
授業への積極的参加(出席、授業参画、リアクション・ペーパー)を重視。リアクション・ペーパーの提出をもって、出席と見なす。4回以上の欠席は、F。学期末にレポートを要求。
○テキスト
浜口吉隆『伝統と刷新――キリスト教倫理の根底を探る――』 南窓社、1996年
○参考書
南山大学監修『第2バチカン公会議 公文書全集』サンパウロ、2001年
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1イントロダクション
2「神の像」である人間
3キリストの光に照らされた人間、倫理的良心の尊厳
4神から心に刻まれた法――『ローマの信徒への手紙』2章14-16節
5良心と心
6良心と愛の掟、良心と責任
7近年の倫理神学における良心と責任:①F.ティルマン、②Th.シュタインビュヘル、③Th.ミュンカー
8近年の倫理神学における良心と責任:④B.ヘーリンク
9近年の倫理神学における良心と責任:⑤J.フックス
10良心と責任の用語法、人間の召命における良心と責任、人間の生命の責任ある伝達
11良心に基づく信教の自由と責任、人間の救いへの召命、現世的秩序に対する信徒の使命
12復習
レポートの書き方
13フリー・ディスカッション

  

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