○講義概要 |
哲学(philosophy)とは「知恵への愛」のことです。しかし、そのように言い換えたところで理解は深まった感じがしません。「知恵」の内容や質、「愛」の内実や程度など、考えなければならないことがあるからです。それは、ただ単に「考える」という営みのことでしょうか。或は、人間の理想の生活としての崇高な営みのことでしょうか。他方で、「哲学」の一般的なイメージには「暗い」「真面目な」「理屈っぽい」「難しい」などネガティブなものもあります。これらのイメージは正しいのでしょうか。または、もしこれらが「考える」や「崇高な営み」などと関係があるとしたなら、それはどのようなものでしょうか。もっと大胆な疑問は、「哲学」とは人生や幸福な生活について人間が皆考えているような普通の営みのことなのだから決して学問ではない、と考える可能性です。だとしたら、なぜ大学の科目としてあるのでしょうか、そして哲学科があるのでしょうか。さて、以上の疑問から何かが既に示唆されています。それは、「問う」という極めて人間的な活動があるということです。これについて多角的に論じていきたいと思います。
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○評価方法 |
出席状況、授業参画、リアクションペーパー、レポート、前期学期末試験(授業期間中) 上記の評価基準やそのパーセンテージについては、人数や相談によってかわってきます。初回授業にて、およその基準を決めたいと思います。
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○授業計画 |
1 | 授業の概要、評価基準について、その他 |
2 | 「哲学」という言葉 |
3 | philosophyの概念 |
4 | 教養と愛と哲学 |
5 | 人生と幸福と哲学 |
6 | 大学と学問と哲学 |
7 | 古典の概念 |
8 | 哲学の起源とその展開1 |
9 | 哲学の起源とその展開2 |
10 | 哲学の起源とその展開3 |
11 | 哲学と現代の課題 |
12 | 「問う」ことの意義 |
13 | 哲学と人間の本性とその未来 |
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By:上智大学学事部学務課
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