2005年度上智大学シラバス

◆外国教育史講義 - (前)
高祖敏明
○講義概要
教育の思想と実践は、その時代背景やそこでの家族観、子ども観と密接に関わっている。本講義は、アメリカ合衆国の土台を据えたといわれる時期(建国期から19世紀半ば)に注目して、多様な移民からなるアメリカの教育思想と実践を、「子どもの姿」を切り口にして考察してみる。藤本茂生『アメリカ史の中の子ども』を主要テキストにして、受講者の自主的な研究や発表・討論も織り交ぜたい。
○評価方法
出席や授業への参加度・貢献度を含め、総合的に評価する。
○テキスト
藤本 茂生『アメリカ史のなかの子ども』 彩流社、2002年。
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1ガイダンス:本授業の課題と方法
2アメリカ子ども史研究の動向――植民地時代から19世紀半ばまで(序章)
3アメリカにおける子どもの誕生(第1章)
4ニューイングランドでの女子の成長(第2章)
5初期アメリカの印刷文化と家族・子ども(第3章)
6ディストリクト・スクールからコモン・スクールへ(第4章)
7まとめと考察――「アメリカ社会の近代化と子ども」をめぐって
8東部辺境の子どもの生活(第5章)
9教科書にみるアメリカ中西部の子どもの世界(第6章)
10モラルとカトリック移民の子ども(第7章)
11ユートピア共同体の性・ジェンダー・親子関係(第8章)
12まとめと考察――「アメリカ社会の多様性と子ども」をめぐって
13全体的考察――アメリカの教育観・家族観・子ども観の底流を探る

  

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