2005年度上智大学シラバス

◆固体物理学 - (前)
後藤 貴行
○講義概要
これまで学習してきた統計力学と量子力学の応用として,現実の固体中における電子の振る舞いを学ぶ。まず,統計力学の講義では丸かった自由電子のフェルミ面が,現実の固体では驚くほど奇妙な形をしていることを知る。次に,空格子近似から始め,ほとんど自由な電子の近似,強結合近似など,電子状態に関する基本的な近似法を取り上げる。次に応用として,ボルツマン方程式,リンドハルドの誘電関数とフェルミ面のネスティング,磁性(分子場近似)など物性の基礎も易しく解説する。
○評価方法
出席状況(20%)、リアクションペーパー(30%)、レポート(50%)
レポート及び出席による。
○他学部・他学科生の受講

○ホームページURL
http://www.ph.sophia.ac.jp/~goto-ken
○授業計画
1ブロッホの定理
2空格子近似とフェルミ面
3殆ど自由な電子の近似
4強結合近似
5自由電子の磁化
6電気伝導(ドゥルーデモデル)
7電気伝導とホール効果(ボルツマン方程式)
8自由電子の電場応答
9リンドハルド誘電関数
10プラズマ振動
11フェルミ面のネスティング
12交換相互作用と分子場近似

  

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