2005年度上智大学シラバス

◆有機化学特論Ⅰ(有機化学反応論) - (前)
梶谷 正次 
○講義概要
有機化学反応を理解するためには、反応性にとんだ活性種の生成、構造、反応性を理解することが重要である。本講の前半では、有機化学反応を”反応性中間体の化学”という視点から捉え直す。後半は、”反応不活性な化合物を如何にしたら活性化できるか”について、特に、金属錯体との反応を中心に最近の研究例を紹介する。
○評価方法
出席状況(50%)、レポート(50%)
○テキスト
C. D. Moody and G. H. Whitham『Reactive Intermediates』 Oxford Science Publications
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1本講義の概要説明
反応性中間体の概説
2(1)カルボカチオン
   生成と反応挙動
3   有機化合物の構造と求核反応性
4(2)フリーラジカル
   炭素ラジカルの生成と反応挙動
   ラジカルの検出と構造
5   ラジカル種とその反応
   その他のラジカル
6(3)カルベン
   生成と反応挙動
   構造と反応性
7   カルベノイドの化学
   有機金属化合物との反応
8(4)ナイトレン
   生成と反応挙動
   構造と反応性
9   ナイトレノイドの化学
   有機金属化合物との反応
10(5)カルボアニオン
   生成と反応挙動
11(6)その他の反応性中間体
   ベンザイン
   歪み化合物、その他(シリレン、ゲルミレン、スタニレン、など)
12小分子の活性化をテーマにトピックス発表1
 炭酸ガス、メタン、窒素
 (有機金属化合物の利用を中心に)
13小分子の活性化をテーマにトピックス発表2
 炭酸ガス、炭化水素(メタン)、窒素
 (有機金属化合物の利用その他)

  

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