2005年度上智大学シラバス

◆国際開発協力研究:中東(1) - (前)
清水 学
○科目サブタイトル
対外依存経済からの脱却
○講義概要
戦争・中東和平問題など国際的関心が集中している中東地域を経済の側面から考察する。国際化の波に洗われながら、直接間接に石油ガス輸出に依存するレンティエ(金利生活者)性、流通経済、停滞的な農工業という構造的制約をどうとらえるかを検討し、今後必要とされている発展・開発方向を探ることを課題とする。教科書は指定しないが、参考書など必要な資料・必読論文はその都度指示する。
○評価方法
出席状況(30%)、授業参画(20%)、レポート(50%)
○参考書
伊藤治夫・清水学・野口勝明『中東政治経済論』国際書院・2003年
○必要な外国語
英語
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1イントロダクション:中東経済の概史と特徴
2世界経済の中の中東経済:流通商業・レンティエ(Rentier)経済・農業
3中東における石油ガス産業(1):石油・ガス産業が変えた国民経済
4中東における石油ガス産業(2):OPECと石油産業国有化
5石油ガス産業の現代的特徴と課題(1):ロシア・カスピ海の役割、NYMEXと石油の金融商品化
6石油ガス産業の現代的特徴と課題(2):超巨大石油資本と中国国有石油資本と中東
7中東のレンティエ経済とは何か
8アラブ経済の現状と課題(1):アラブ社会主義と規制緩和・開放化
9アラブ経済の現状と課題(2):グローバル化の挑戦と課題
10アラブ経済の現状と課題(3):競争力ある農工業の育成は可能か
11イラン経済の構造(1):イラン革命と経済構造の変化
12イラン経済の構造(2):エネルギー政策の行方 米国の封じ込め
13トルコ経済の構造と課題(1):規制緩和と開放化の挑戦
14トルコ経済の構造と課題(2):EU加盟問題とトルコ経済
15イスラエル経済の構造と課題:貿易関係・規制緩和・近隣関係

  

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