2005年度上智大学シラバス

◆教理史Ⅰ - (前)
増田祐志
○講義概要
教理とは、イエス・キリストにおいて体験された救いの体験を言語化したものである。当然、言語化された時代の哲学的・文化的影響を強く受けている。この教理が世代間において伝承される際、異なる言語、概念、哲学、神学用語が用いられ、あるものは正統、あるものは異端とされる。それらの歴史を吟味することによって、時代によって様々に表現される教理に通定するキリスト教信仰の本質を見いだすことができる。それは現代日本においてどのようにキリスト教信仰を、その本質を歪曲することなく再表現しうるのかという課題にとって本質的な問いでもある。前期は古代のキリスト論論争について扱う。
○評価方法
出席状況(30%)、授業参画(40%)、レポート(30%)
授業参加、発表、レポートによって総合評価を決定する。
○テキスト
水垣渉・小高毅 編集『キリスト論論争史』 日本キリスト教団出版局
○必要な外国語
英語
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
14月13日 イントロダクション
24月20日 Tradition and traditions
34月27日 ユスティヌス
45月11日 休講
55月18日 イレネウス、テルトゥリアヌス
65月25日 モナルキアニズム
76月 1日 サモサタのパウロ
86月 8日 アリウスとアタナシウス、二ケア公会議
96月15日 カパドキアの三教父、コンスタンティノーポリス公会議
106月22日 アウグスティヌス
116月29日 アポリナリウス
127月 6日 キュリロスとネストリウス、テオトコス論争とエフェソ公会議
137月13日 エウキュティス、レオ、カルケドン公会議

  

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