2006年度上智大学シラバス

2006/02/23更新
◆計算機数学 I - (前)
福田 隆
○講義概要
よく知られているように円周率は無理数である。この近似値を精密に
求めるために多くの手法が開発された。これらの手法は単に近似値を
求めるための道具にとどまらず、数学的に興味深い理論と関連している。
この授業では円周率の近似計算の歴史をふりかえりながら、単純に
見えるこの数が数学の深い理論と結びついていることを見ていきたい。
○評価方法
レポート(100%)
○参考書
和田秀男『高速乗算法と素数判定法』上智大学数学講究録 No.15, 1983
J.M. Borwein, P.B. Borwein『Pi and the AGM』Wiley International Publication, 1987
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1円周率が無理数であることの証明
2アルキメデスの計算
3ルドルフの計算
4関孝和の計算
5建部賢弘の計算
6精度の分析
7逆三角関数の級数展開による近似
8ラマヌジャンの公式
9算術幾何平均と楕円積分(その1)
10算術幾何平均と楕円積分(その2)
11高速フーリエ変換。高速乗算法
12円周率が超越数であることの証明(その1)
13円周率が超越数であることの証明(その2)

  

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