2006年度上智大学シラバス

2006/02/22更新
◆制御工学Ⅰ - (後)
武藤 康彦
○講義概要
現在,工学系のどの分野においても,「制御」という概念が極めて重要になっている.制御工学は大きく分けて,周波数特性を利用した古典制御理論と,状態微分方程式を利用した現代制御理論とがある.制御工学1では古典制御理論に基づく制御系の解析と設計法を概説する.これらは産業界において現在最も多く利用されている制御系設計手法である.内容は,周波数特性を用いたシステムの表現と,周波数特性に基づいたフィードバック系の設計法が中心的話題である.講義の理解を深めるために,毎回,簡単な演習を行う予定である.制御工学2で扱う現代制御理論と合わせて制御工学の基礎を一通り行うことになる.なお,制御工学1,2,3は特にこの順に履修する必要はない.
○評価方法
リアクションペーパー(20%)、後期学期末試験(定期試験期間中)(80%)
毎回の演習(リアクションペーパー)と期末試験の結果を合わせて評価する。
○参考書
田村捷利,武藤康彦,笹川徹史『システム制御のための数学』コロナ社
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1フィードバック
2ラプラス変換と微分方程式
3システムの伝達関数と伝達関数の結合
4システムの安定性
5周波数特性
6ボード線図とベクトル線図
7ナイキストの安定判別法
8ゲイン余裕と位相余裕
9ハイゲインフィードバックとフィードバック系の安定性
10制御系の定常特性と積分補償
11PID制御
12位相遅れ補償と位相進み補償
13根軌跡
14閉ループ系の周波数特性とニコルズ線図

  

Copyright (C) 2006 Sophia University
By:上智大学 学事センター