2006年度上智大学シラバス

2006/03/03更新
◆一般音声学2 - (後)
小島 慶一
○講義概要
表出音声は多様であって、必ずしも理論に即していない。それでも音声が人が発する言葉の実体である。言葉のあるところには人が居て音声があり、分析すべき資料は無限にある。音声は人間とは切り離せないから、この学問は人間研究であるといえる。例えば<yes>の音声は状況によって変化する。とかく理論好きな人々は形式にとらわれて音声の本質を見失う危険があるが、こうした現象を丁寧に観察し、現実をまずは知ることである。理論も大事で当然説明されるが、さしあたり音声に興味のある人は受講されたい。必要な基礎知識を順に生理面から音声の生成、理論面から音声の処理、音響面から音声の分析を前・後期に分けて話す予定である。
○評価方法
後期学期末試験(授業期間中)(100%)
○テキスト
なし
○参考書
必要ならば授業中に指示する。
○必要な外国語
英語、フランス語
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1音節(10月)
2語と語意識(10月)
3音声並びに音韻の変化現象(10月)
4正確な聴取部と曖昧な聴取部(10月)
5無音部、有音部、無声部、有声部の成立と役割(11月)
6リズム(11月)
7アクセント(11月)
8アクセント。イントネーション(12月)
9イントネーション(12月)
10音韻の移動、歴史的仮名遣いと発音(12月)
11方言の音声(1月)
12音声波。高低。強弱。持続。音色。調音域。フォルマントなど(1月)
13筆記試験(1月)

  

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