2006年度上智大学シラバス

2006/02/24更新
◆ラ米経済概論 - (後)
谷 洋之
○講義概要
ラテンアメリカ経済の入門コース。ラテンアメリカ経済を見ていく上で必要不可欠な基本的知識の獲得を目的とする。現在生起している問題の背後には,一次産品輸出と工業化,インフレ,対外債務,貧困と不平等分配といった「旧くて新しい問題」が常に横たわっている。これらの問題を検討することで,今日的問題の理解に深みを与える足がかりを得たい。
○評価方法
リアクションペーパー(12%)、後期学期末試験(定期試験期間中)(88%)
○テキスト
特に定めないが,関連する文献の講読を求めることがある。
○参考書
授業内で多数紹介するが、以下を一読することが望ましい。
Cardoso, Eliana and Ann Helwege "Latin America's Economy: Diversity, Trends, and Conflicts" Cambridge and London: The MIT Press, 1992.
小池洋一ほか『図説ラテンアメリカ―開発の軌跡と展望』日本評論社,1999年。
内橋克人、佐野誠編『ラテン・アメリカは警告する』新評論、2005年。
○他学部・他学科生の受講
可 (他学部他学科生の受講を歓迎するが、履修年次(2~4年次)は遵守されたい。)
○授業計画
1この授業の見取り図/ラテンアメリカ経済を学ぶ意味
2ラテンアメリカの地理的特性
3一次産品輸出経済
4世界大恐慌と輸入代替工業化
5フルセット経済をめざして――輸入代替工業化に基づく経済発展戦略
6輸入代替工業化戦略の行き詰まりと対外債務問題の発生
7世界経済の構造変化と対外債務問題
8債務処置策と「失われた10年」
9インフレーション
10安定化政策
11開発戦略の大転換――新自由主義に基づく経済政策
12地域統合の動き――NAFTA、MERCOSUR、二国間協定
13「フルセット経済」から「個人主義」へ――ラテンアメリカ経済はどこへ向うか

  

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