2006年度上智大学シラバス

2006/02/25更新
◆規制と法 - (後)
丸山 真弘
○講義概要
航空、鉄道、電話、電力、ガスなど、従来は参入・退出や料金等が厳しく規制されていた産業で、規制緩和という名の自由化、制度改革が進行している。しかし、制度改革に伴って顕在化した問題などから、従来とは異なった形での規制が求められる局面も生じている。本講義では、このような制度改革によって生じる諸問題について、どのような規制や法制度が求められるのかという点について、日本や米国、さらに欧州で進行しつつある状況を概観しつつ、考察を行っていきたい。
○評価方法
出席状況(30%)、後期学期末試験(定期試験期間中)(70%)
出席状況については、プラス面での評価を原則とする。なお、評価の割合については、出席者総数と実際の出席状況により多少前後することがある。
○参考書
近年、公益事業の制度改革は急速に動いており、書籍の形でまとめられたものは、常に古いものとなってしまうことに注意する必要がある。
南部鶴彦(編)『電力自由化の制度設計』東京大学出版会・2003
○必要な外国語
特になし
○他学部・他学科生の受講
可 (法律の知識を特に要求するものではない。)
○ホームページURL
http://www.geocities.jp/sophia_maruyama/
○授業計画
1授業では、現在進行中の問題についても取り込んでいくことを予定している。そのため、授業内容の詳細については、開始時点までに示すこととする。なお、現時点で予定している論点について以下順不同で示す。
2公益事業に対する規制はなぜ行われるのか。また、制度改革(規制緩和)が実施されるようになった理由はなぜか。
3制度改革(規制緩和)の現状はどうなっているのか。制度改革の実施に伴い問題が生じていることはないのか。
4制度改革に伴い、需要家の保護という面からは何らかの影響は出ているのか。それに対する対応としてはどのようなものがあるのか。
5ネットワークに対する公平なアクセスが求められる理由はどこにあるのか。私有財産権の保証と公平なアクセスの要求との間の関係をどのように考えるべきか。
6公益事業者による多角化や買収・合併の動きといったものは、制度改革の実施に伴い変化が生じているのか。

  

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