1 | 導入のための授業 初回は,小林講師が,紛争解決のための民事訴訟の意義等について、研究者としての立場から導入のための授業を担当する。 |
2 | 二回目以降は,足立講師が、実務家としての立場から講義を行う。 序論 訴訟の基本構造 民事訴訟の基本構造に関し、民事訴訟の実質的構造、訴訟物の意義と機能、請求原因、抗弁、再抗弁の意義とその働きなどについて総論的な検討を行う。 |
3 | 要件事実の基礎その1 売買代金請求訴訟について、簡単な事例を題材に、訴訟物、請求原因、抗弁等、主張・立証責任の分配等を検討する。併せて、要件事実に関する諸問題(主要事実と間接事実の区別、法律上の推定、規範的要件等)についても検討し、要件事実の意義や機能を具体的に修得させる。 |
4 | 要件事実の基礎その2 賃金請求訴訟について、簡単な事例を題材に、訴訟物、請求原因、抗弁等、主張・立証責任の分配等を検討し、売買型と賃貸型の契約の差異、貸借型の契約の特長について理解させる。 |
5 | 要件事実の基礎その3 所有権に基づく土地明渡し請求訴訟について、簡単な事例を題材に、訴訟物、請求原因、抗弁等、主張・立証責任の分配等を検討し、物件的請求権一般、所有権に関する権利自白の活用等について修得させる。 |
6 | 要件事実問題演習その1 所有権に基づく不動産明渡し請求を題材に、所有権訴訟の典型的な攻撃防御法を検討し、対抗要件の抗弁、所有権喪失の抗弁の2類型を題材に、理解を深めさせる。 |
7 | 要件事実問題演習その2 所有権に基づく登記手続請求訴訟について、簡単な事例を題材に、訴訟物、請求原因、抗弁等、主張・立証責任の分配等を検討し、登記訴訟一般、登記制度等について、理解を深めさせる。 |
8 | 要件事実問題演習その3 所有権に基づく所有権移転登記手続請求について、所有権移転登記手続請求、抵当権設定登記抹消登記手続請求の典型的な攻撃防御方法を検討する。 |
9 | 要件事実問題演習その4 賃貸契約終了に基づく建物明渡し請求を題材に、訴訟物の捉え方、請求原因、抗弁等、主張・立証責任の分配等を検討する。 |
10 | 要件事実問題演習その5 賃貸借契約終了に基づく建物明渡し請求を題材に、期間満了を終了原因とする場合に、借地借家法により民法の原則が修正され、要件事実も修正されることや、更新拒絶の正当事由等を例に、規範的要件の意義、内容等について検討する。 |
11 | 要件事実問題演習その6 所有権に基づく建物引渡し請求を題材に、占領権原の抗弁について、具体的に検討し、賃貸借契約終了に基づく建物明渡しとの請求原因の差異、賃料不払いを理由とする賃貸借契約の解除の要件事実についても検討する。 |
12 | 事実認定序説 事実認定の対象、事実認定の方法及び資料、処分証書と報告証書、文書の真正、成立の推定、経験側の機能等、事実認定の基礎について総論的な講義を行う。 |
13 | 事実認定問題演習 賃金請求事件の模擬記録を用いて、事実認定(判断形成過程)を学習する。併せて、代理人による証拠収集、立証活動についても検討する。 |