2005年度上智大学シラバス

◆学校教育学講義 - (前)
奈須正裕
○講義概要
いわゆる「ゆとり教育」と,その批判としての「学力低下」問題にまつわる事実と論点の整理を通して,第2次世界大戦後の日本における学校教育の推移と,その意義並びに問題点の検討を行い,今後における学校教育のあるべき姿について考える。併せて,学校教育が担うべき学力とその評価をめぐる議論,さらにはそれらが世論形成や政策決定に及ぼす影響に関しても,歴史的な経緯,諸外国における動向等を多角的に吟味しながら,考えていきたい。
○評価方法
出席状況(20%)、授業参画(30%)、レポート(50%)
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1「ゆとり」教育とはなにか-ナショナル・カリキュラムとしての学習指導要領の特質
2「学力低下」問題の諸相-学力をめぐる議論と教育のポリティクス
3データに見る学力の現状と問題-学力評価の方法と教育の意思決定のメカニズム
4教育課程において基礎・基本とは何か-学力論の変遷と教育科学が果たす役割
5個に応じた指導と教育における平等-教育における人権をめぐる諸課題と対応
6学校を支えるインフラの再構築-条件整備行政の課題と可能性
7地域教育力と学校-生涯学習社会における学校の位置
8「総合的な学習」の可能性と問題-生活教育と教科教育の関係
9教員の力量形成-教員研修のあり方と現場における「理論」
10学校のリ・デザイン-学校を基盤としたカリキュラム開発とそのサポート体制
11学校改革の事例検討1
12学校改革の事例検討2
13学校改革の事例検討3

  

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