2005年度上智大学シラバス

◆古代哲学文献研究Ⅱ - (前)
堀江聡
○科目サブタイトル
新プラトン主義の実体論ーーローマからバグダード、そしてコルドバへーー
○講義概要
原文になるべく寄り添って、プロティノスのいわゆる『カテゴリー論』で展開された範疇論・実体論を明らかにできればと願っています。アリストテレスの『範疇論』も必要に応じて眺め、プロティノスの革新(神秘体験を基礎付ける実体論?)を見定めるとともに、それを機にアリストテレス贔屓の面をもつ後継者ポルフュリオスと決裂した(後者はローマを去りシチリアに行ってしまう)のか否かという点も考察してみたいと思います。意欲ある方には、ギリシア語新プラトン主義文献を実践的に読む手助けをしますが、それ以外の方は、和訳をもとに内容の検討に加わっていただければ幸いです。希望者がいれば、アラビア語文献を零から指導することも考えております。
○評価方法
出席状況(20%)、授業参画(40%)、前期学期末試験(授業期間中)(40%)
○テキスト
Hans Wehr (ed. J.M.Cowan)『A Dictionary of Modern Written Arabic (4th edition)』 Wiesbaden: Harrasowitz, 1994
プロティノス『第6論集・第3論文「存在者の諸類について-ーその3--」』 和訳は中央公論社版、原典はOCT版を差し当たっての底本とする。
佐々木淑子『アラビア語入門』 青山社・2000年
○参考書
a cura di M. Isnardi Parente『Plotino. Enneadi VI 1-3,』Napoli, 1994
R. Chiaradonna『Sostanza Movimento Analogia.
Plotino critico di Aristotele』Napoli, 2002
C. Horn『Plotin ueber Sein, Zahl und Einheit』Stuttgart/Leipzig, 1995
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1授業内容の相談。
2VI,1,1: 感性界の類と知性界の類
3VI,1,2-3: アリストテレスの実体理解の問題点
4VI,3,1: 以後、プロティノスの実体概念の解明に向けての演習に、新プラトン主義一般についての講義、アラビア語文献への導入を交える。
5VI,3,2-3
6VI,3,4-5
7VI,3,6
8VI,3,7
9VI,3,8
10VI,3,9
11VI,3,10
12試験
13試験講評

  

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