2005年度上智大学シラバス
○講義概要 |
現代の日本のカトリック教会は様々な課題を抱えている。司祭・修道者の高齢化、召命の減少、若者の教会離れ、インカルチュレーションの足踏み、洗礼者数の横ばい、離婚者の増加、社会正義の拡散と複雑化など、これらは混迷を深める日本社会を映し出しているとも言える。一方、閉鎖性や硬直性をイメージさせる宗教という言葉に代わって「霊性」ないし「スピリチュアリティ」という言葉が広がりつつある。これは、限定され形式化した現実の奥にあって、融通無碍に働く超越への人間の本質的な渇きを示しているといえる。教会を誕生させた聖霊は今も息吹いている。現代の日本人に響く福音とは何か、超越の働く霊性の場に立ち返って、司牧上の諸問題を検討してゆきたい。 講義は演習形式でおこなう。
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○評価方法 |
出席状況(25%)、授業参画(25%) 講義は演習形式でおこなう。受講者各自が司牧上の課題についてテーマを決め、授業の場で発表、討論し、課題についての理解と洞察を深める。そのため、各人の発表が評価の中心となる。評価要素50%
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○参考書 |
柳田敏洋『月刊誌『カトリック生活』の連載記事「日常に響く霊性を求めて」』ドン・ボスコ社、2004年1月-2005年掲載月 百瀬文晃・佐久間勤編『キリスト教の神学と霊性』サンパウロ社、1999年
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○授業計画 |
1 | 現代の教会を取り巻く状況、司牧上の諸問題を霊性の場から検討する。 以後、受講者の希望するテーマで演習を進めてゆく。 |
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By:上智大学学事部学務課
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