上智 大学院 グローバル・スタディーズ研究科 2024
11/54

─ 233 ─本専攻では、一国の枠組みを超えた様々な「グローバルな課題」に対処し、国際社会の連帯を必要とする平和協力や平和構築、持続可能な経済や社会の開発、教育開発などの分野で、幅広い知見と実践力を兼ね備えた「グローバル人材」を育成することを目的とし、学生が修了時に身につけるべき能力や知識を次のように定めています。この修了要件を満たし、論文ないし研究課題審査に合格すれば、これらを身につけたものとみなし、学位を授与します。 1. 国際社会が必要とする国際協力の分野に関し、国際協力の理念、概念、理論を整理、理解し、さらに国際協力の方法論や国際協力を推進する国際機関、政府機関、NGO、民間セクターなどの役割と機能を学び、その上に立って国際協力に従事する上でのスキルと実践力を持つ。 2. 平和協力・平和構築や持続可能な開発/社会・教育開発の各分野で、国際社会のこれまでの取り組みや現状の状況に関する深い知見を持ち、様々な課題解決のために実践的かつ実現可能な政策や方策を見出す力を持つ。 3. 国際協力を推進する上で関連する国際関係論や国際社会学、国際経済学、統計学、教育開発、文化社会、地域研究など幅広い学識分野と連携させながら国際協力を考え、批判的および論理的議論の展開力、実践的コミュニケーション能力を有する。 本課程では、ディプロマ・ポリシーの達成を目的とした二つの科目群により、以下の趣旨を盛り込んだ科目によってカリキュラムを編成しています。 1. 本課程では、学際的視点と比較の視点を修得すべく、国際政治・比較政治系と国際社会・国際協力系の履修群を二本柱とし、各群から一定の単位を修得し、国際関係論を体系的かつ幅広く研究することを目指している。 2. 国際政治・比較政治系では、国際関係論、国際政治学、比較政治学、平和研究、安全保障など国民国家の安全保障に関連する研究を行う。国際社会・国際協力系では国際経済学、国際社会学・比較社会学、国際協力論など国民国家の枠を超えて、人の安全保障に関連する研究を行う。 3. 国際関係論の理論や先行研究理解を踏まえ、独自の問題関心にしたがい、国際社会が直面する諸問題に関する問題意識が明確かつテーマ設定が適切で、国際関係論およびその関連領域の知識の向上に寄与できるような修士論文の作成に取り組ませる。 4. 修士課程での研究の発展を促すために、1人の学生を主指導教員と副指導教員の複数指導体制によって研究指導を行う。複数の教員の指導によって幅広い知識と視野を得て、学生が独自の研究を円滑に進めることが出来る指導体制とする。 本課程では、ディプロマ・ポリシーに沿って、個別研究の独創性と学術的貢献についての認識を深め、学術上の研究成果をあげるよう、以下の趣旨を盛り込んだ科目によってカリキュラムを編成しています。 1. 指導教員と作成した独自のカリキュラムによって研究を進め、学会での発表や学術誌への投稿を行う。そのことで専門的な知識をえるだけでなく、高度な独創性をもった独自の研究を深めていく。 2. 本課程では、学際的な研究を遂行できるように複数の専門領域を学ぶことを学生に期待しており、博士論文の第一段階は、国際関係論で開設されている二科目を選択して受験する「博士論文資格試験」に合格することにより、この試験を経ることによって、複数の専門科目に関する幅広い知識と視野を得ることを目指す。 3. 博士論文の第二段階は、「博士論文計画書」を作成する。指導教員の指導によって独自に計画書の作成を進め学会での報告や学会誌への投稿を行うが、それらの研究成果に基づく具体的で体系的な博士論文の執筆計画を提出し審査される。「博士論文計画書」によって、博士論文作成は最終執筆の段階に至る。 【修士課程】 【博士前期課程】 【博士後期課程】 国際協力学専攻 3.各専攻のカリキュラム・ポリシー 国際関係論専攻

元のページ  ../index.html#11

このブックを見る