─ 295 ─ 〔教育研究上の目的〕 〔人材養成の目的〕 〔カリキュラム・ポリシー〕 人間と教育をめぐる諸問題を教育学的観点から総合的・多角的に考究し、人間尊重の教育を実現する力を養うこと。 人間の尊厳を基底に置く、人間性と専門性に優れた教員や研究者を養成するとともに、国際社会でも活躍できる自立性と教育学的教養を備えた人材を養成すること。 〔ディプロマ・ポリシー〕 本学科では、学生が卒業時に身につけているべき能力や知識を次のように定めています。卒業要件を満たせば、これらを身につけたものと認め、学位を授与します。 1.教育学と関連する諸学に関する幅広い知識を身につけ、国内外の人間と教育を巡る諸問題を教育学的に考察するとはどういうことかが理解できると共に、人間尊重の教育に関する豊かな実践的イメージを持つ能力 2.国内外の学校・社会・家庭・企業などで行われている教育的営みと、そこで生じる現象や問題について、哲学・歴史学・社会学・心理学などの知識と方法を用いて教育学的に読み解くと共に、人間尊重の教育を実現する筋道について総合的・多角的に考究し、自らの考えを的確に表現する能力 3.人間の尊厳を基底に置き、国際的な視野を携えて、教育に関わる問題解決や人間尊重の教育の実現に向け、多様な他者と主体的・友好的に協働し、絶えざる自己省察を繰り返しながら粘り強く取り組む能力 本学科では、ディプロマ・ポリシーに沿って、次のようにカリキュラムを編成しています。 1.総合人間科学部の他学科と同様に「全学共通科目」、「語学科目」、「学科科目」(学部共通科目、学科専門科目)で構成され、広い教養と深い専門性の調和的実現を目指す。 2.広範な教育学の諸領域を構造的に把握し、その独自な学問性を体系的に身につけられるよう、「基礎的領域」(教育哲学、日本教育史、教育社会学、教育行政学など)、「実践的領域」(学校教育学、学校臨床社会学、教育方法学、社会教育計画論など)、「国際的領域」(国際教育学、比較教育学、国際教育開発学など)の3領域で編成する。なお、「国際的領域」では英語による科目も開講する。 3.1年次前期に、教育学基礎演習を必修科目として履修し、大学での学びを進める上で求められる基本的な事項やスキルを習得させる。1・2年次では各概論を必修及び選択必修として履修し、基礎的な事項や視点、方法論を学ばせる。 3年次前期には、1・2年次の学びを基盤にゼミ(演習)を選択し、各専門の立場から人間と教育を巡る問題へのアプローチと、そのために必要な思考力・判断力・表現力の基礎を身につけさせる。3年次後期には、ゼミを中心的な場としてさらに専門性を深めると共に、一人ひとりが独自に探究する課題を定め、取り組むことで、事象を教育学的に読み解き問題解決の筋道を模索する能力、人間の尊厳を希求する態度、国際的な視野などを育む。4年次には、卒業論文の作成に取り組むことを通して、人間尊重の教育を実現する筋道について総合的・多角的に考究し、自らの考えを的確に表現できるようになると共に、絶えざる自己省察を繰り返しながら問題解決に粘り強く取り組む資質・能力を身につけさせる。 4.3領域で構成された立体的な学びを通して教育学を体系的に身につけると共に、各自の問題関心や将来展望に即して、他学部・他学科科目を含めた関連する多様な科目群からの履修が可能となっている。また、その際、国際的な視野を身につける基礎的能力の涵養に配慮し、英語による開講科目を数多くリストアップしている。 5.より主体的・対話的な深い学びを実現すべく、学習方法にも工夫を施している。講義ではリアクションペーパーへの記入を求め、次時に教員がコメントしたり、整理された多様な意見について、さらに学生同士で議論したりする。ゼミでは個人やグループでの発表と討議が基本となるが、さらに国内外の他大学のゼミとの交流活動や、海外も含めたフィールドワークを行うこともある。卒業論文の最終審査は公開での発表会としており、多くの聴衆を前に効果的なプレゼンテーションを工夫する場としている。 6.一人ひとりの学習の成果や状況について、より多面的できめの細かな評価を実現すべく、学期末試験に加えて、授業中のリアクションペーパーやワークシート、議論やグループワークへの参加・貢献状況の見とり、学期の途中でのレポート提出や試験の実施など、様々な評価指標・評価方法を組み合わせた評価を行っている。 7.人間尊重の教育に関する実践的イメージを持つ能力や、国際的視野を携えて多様な他者と協働し、粘り強く取り組む能力の滋養を図るために、インターンシップ科目を選択科目として充当する。 教育学科
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