上智 学部 理工学部 2023
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大学を卒業後,業務で無線設備を運用することが必要となることがある。具体的には移動通信,固定通信,衛星通信,レーダでの業務や,沿岸海域で操業する小型漁船やプレジャーボートでの無線設備運用などである。また,研究開発の現場では,無線設備を用いた現場試験を行う場合である。これらの業務では,法令に定められた規程に基づいて運用をすることが必要となるため,特定の資格が必要となる。 1.履修すべき科目 情報通信工学(情報理工学科/機能創造理工学科・学科専門科目),電磁波伝搬の基礎(情報理工学科/機能創造理工学科・学科専門科目),電磁気測定(理工共通科目Ⅱ群),電気通信法規(理工共通Ⅱ群(20年次生以降),理工共通科目Ⅰ群(19年次生以前))の全4科目。これらは1科目でもかけるとその要件は満たされないので注意すること。 2.免許の申請について 卒業後に資格が必要となったときいつでも申請をすることができる。 総務省関東総合通信局■無線通信関連の学校卒業者の免許証申請方法(履修内容証明書の提出は必要です) https://www.soumu.go.jp/soutsu/kanto/ru/jyujisha/tetsuduki/tetsuduki02.html 3.操作することができる主な無線設備 第一級陸上特殊無線技士では ・ 多重無線設備を使用した固定局等の無線設備 具体的な例としては携帯・自動車電話基地局,PHS基地局,無線呼び出し基地局,固定マイクロ無線局,およびこれらに対応する実験基地局等 ・ 陸上を移動する形態の無線局,VSAT(ハブ)局の無線設備 ・ タクシー無線,トラック無線の基地局などの無線設備 第三級海上特殊無線技士では ・ 沿岸海域で操業する小型漁船やプレジャーボートの船舶局の無線電話などの無線設備 詳しくは「無線従事者の操作の範囲等を定める政令」に規定してあります。 電波法では,無線設備の操作は,原則として一定の資格を有する「無線従事者」でなければ行ってはならないことを定めています。 無線設備の操作は,「通信操作」と「技術操作」に分けられます。「通信操作」は,マイクロホンを用いて通話する作業など,実際に通信を行うための無線設備の操作です。一方,「技術操作」は,通信が能率的かつ確実に行われるように,「通信操作」に対応して,無線設備の調整及びこれに付随する操作です。 「無線従事者(第一級陸上無線技術士)」資格は,無線設備(アマチュア無線局の操作を除く。)の「技術操作」を行うことができる国家資格です。 情報理工学科に在学中に,表1の認定に係る教育課程の単位を修得して卒業した者は,当該卒業の日から3年以内に実施される「無線従事者(第一級陸上無線技術士)」の国家試験を受ける場合は,申請により,「無線従事者(第一級陸上無線技術士)」の国家試験のうち「無線工学の基礎」の試験科目の試験が免除されます(ただし,15年次生以前は対象外)。これらは表1の科目のうち1科目でも欠けるとその要件は満たされないので注意してください。 この資格の詳細は以下の総務省のホームページを参照して下さい。また,受験希望者は担当教員である林等教授に相談して下さい。 無線従事者関係の認定学校等一覧 https://www.tele.soumu.go.jp/j/sys/operator/oai/index.htm 「無線従事者(第一級総合無線通信士)」資格は,無線設備の「通信操作」を行うことができる国家資格です。 情報理工学科に在学中に,表1の認定に係る教育課程の単位を修得して卒業した者は,当該卒業の日から3年以内に実施される「無線従事者(第一級総合無線通信士)」の国家試験を受ける場合は,申請により,「無線従事者(第一級総合無線通信士)」の国家試験のうち「無線工学の基礎」の試験科目の試験が免除されます(ただし,15年次生以前は「無線従事者(第一級陸上特殊無線技士)」資格と「無線従事者(第三級海上特殊無線技士)」資格について 「無線従事者(第一級陸上無線技術士)」資格について 「無線従事者(第一級総合無線通信士)」資格について ─ 706 ─

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