上智大学

社会人の方 上智大学グリーフケア研究所認定臨床傾聴士行動規範

上智大学グリーフケア研究所認定臨床傾聴士行動規範

 【趣旨】
臨床傾聴士は、グリーフ(悲嘆)やスピリチュアルな痛みを抱えた方に寄り添い、そして、その方の思いに耳を傾けることにある。臨床傾聴士はケアの提供に際し、自らの活動に伴う社会的責任を自覚し、適切なケアの提供をするよう努めなければならない。
上智大学グリーフケア研究所は、研究所が認定した臨床傾聴士に対し、「上智大学グリーフケア研究所認定臨床傾聴士行動規範」を定め、適切なケアの提供とケアの質を保つための指針とする。

 【社会的責任】
(1) 臨床傾聴士は、その社会的役割にふさわしい適切な振る舞いをするように心がけなければならない。
(2) 臨床傾聴士は、その社会的役割の立場・地位を、乱用・悪用してはならない。
(3) 臨床傾聴士は、自らの言動について、それが公の立場からのものか、あるいは私の立場からのものかを適切に区別して、必要と思われる場合にはその区別を明確にしつつ、これを行わなければならない。
(4) 臨床傾聴士は、その社会的な役割に不適切な振る舞いをした場合には、相応の責任を取らなければならない。

 【個人の尊厳の尊重】
(1) 臨床傾聴士は、ケアの提供に際し、その対象者を尊厳ある存在という認識の下、個人の尊厳を尊重しなければならない。
(2) 臨床傾聴士は、ケア対象者を敬意をもって遇すべき尊くかけがえのない存在であると理解しなければならない。
(3) 臨床傾聴士は、ケア対象者を、その人種、国籍、文化的背景、性別、年齢、障がいの有無、信念・信仰等によって、ケア対象者を差別してはならない。
(4) 臨床傾聴士は、ケア対象者を、自らの先入観や偏見に基づいて見ることのないよう、心がけなければならない。

 【適切な関係性の維持】
(1) 臨床傾聴士は、ケア対象者及び関係者とのコミュニケーションを通して、互いを深く理解し、共感ないし尊敬し合う関係にならなければならない。
(2) 臨床傾聴士は、ケア対象者及び関係者に対し、支配的な立場にならないように、また支配的な力を行使してはならない。

 【自らの信念、信仰、価値観の相対化】
(1) 臨床傾聴士は、ケア対象者及び関係者の信仰・信念や価値観、文化的価値等を尊重しなければならない。
(2) 臨床傾聴士は、ケア対象者及び関係者に対し、自らの信仰・信念や価値観、文化的価値等に基づいてアドバイスや指導をしてはならない。
(3) 臨床傾聴士は、ケア対象者及び関係者に対して、自らの信仰・信念や価値観、文化的価値等の普及を目的とした活動をしてはならない。

 【守秘義務】
(1) 臨床傾聴士は、自らの立場から知り得たケア対象者及び関係者の情報について、第三者に漏洩してはならない。ただし、当該者のケアを目的として、当該者の了解を得た上で、他のケア提供者に情報を提供する場合はこの限りではない。
(2) 臨床傾聴士は、自らの立場から知り得たケア対象者及び関係者の情報について、自らの布教伝道、営利活動、その他自らの利益のために利用してはならない。

 【報告義務】
(1) 臨床傾聴士は、臨床傾聴士として活動状況についてグリーフケア研究所に報告しなければならない。
(2) 臨床傾聴士は、自らが不適切な振る舞いをした場合、又は他の臨床傾聴士が不適切な振る舞いをしたことを知った場合、その事実をグリーフケア研究所に報告しなければならない。

 【ケア関係者・関係組織との関係構築】
(1) 臨床傾聴士は、グリーフケア研究所が定める「上智大学グリーフケア研究所臨床傾聴士取扱内規」及び本行動規範を遵守するとともに、グリーフケア研究所と密に連絡し、関係性を維持しなければならない。
(2) 臨床傾聴士は、他の臨床傾聴士との良好な関係を構築維持に努めなければならない
(3) 臨床傾聴士は、グリーフケア、スピリチュアルケアに関わる諸団体並びに個人と良好な関係の構築維持に努めなければならない。

 【自己の限界の認識と質を向上させる意思】
(1) 臨床傾聴士は、自分のケアの能力と限界をよく認識した上でケアを提供しなければならない。
(2) 臨床傾聴士は、一個の人間として、また臨床傾聴士として、絶えず自らの向上に努めなければならない。
(3) 臨床傾聴士は、人間としての向上およびその実践の質の向上を目指して、互いに支え合い、率直な意見交換等による相互研鑽に努めなければならない。
 
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