上智大学

社会人の方 ご挨拶

ご挨拶

上智大学グリーフケア研究所長   島薗 進

(上智大学大学院実践宗教学研究科委員長)

死別や喪失による悲嘆は人間の複雑さや奥深さを如実に表す経験です。かつては堅固な型をもった宗教が悲しみに向き合い、悲しみから力を得ていく場を提供していました。だが、現代人は型通りの祈りや儀礼を通してだけではなかなか満足できません。自らの納得がいくような死生観や癒しの方法を身につけたいと願っていることが多いです。それはまた自らの人生や環境にふさわしい創造的な向き合い方を生み出していくことにも通じます。上智大学グリーフケア研究所はこうした求めに応じ、現代人にふさわしいグリーフケアのあり方を学ぶ場を提供します。それはまた、ケアの仕事とスピリチュアリティの出会いの場を作っていくことでもあります。「慈悲」や「無常」の語に代表されるように、日本文化は悲しみを表現する豊かな伝統をもってきました。ここで深めようとしているグリーフケアの学びは、日本人なりのスピリチュアルケアのあり方を探っていくことにもなるはずです。