第5回日墨学長会議プレイベントが実施されました

日本・メキシコの両国から3名のゲストスピーカーをお迎えした

10月7日、第5回日墨学長会議のプレイベントがオンラインで行われ、日本・メキシコの両国から、学長、副学長、教職員、学生ら約300人が参加しました。このイベントは、本学をホスト校として今年度実施される予定であった同会議が、新型コロナウイルスの影響により来年度に延期されたことをうけ、次年度の同会議への参加の機運を高めるべく実施されました。両国から3名のゲストスピーカーを迎え、活発な議論が行われました。

日墨学長会議は日本とメキシコの大学長が集い、友好の絆を確認し、新たな連携や協働の発展を目的として、2年に一度、両国の大学が交代でホストする形式で2011年より行われています。第5回会議は2022年10月に本学四谷キャンパスを主会場として、「グローバルリスクと大学」というテーマのもと、様々なグローバルリスクに対する大学の社会的役割について話し合われる予定です。

同プレイベントは谷洋之教授(外国語学部イスパニア語学科)の司会で進行し、冒頭、曄道佳明学長が開会の挨拶を行いました。曄道学長は「文化や社会土壌が異なる日本とメキシコの間で多様な議論が交わされ、課題意識を共有することで、両国間の大学コミュニティの一体感が醸成されることを願っている」と述べ、歓迎の意を表しました。

続いて、筑波大学生命環境系の渡邉和男教授が「産官学連携」のテーマについて発表を行いました。渡邉教授は、同大とメキシコの大学・企業との共同研究の事例を紹介しつつ、「学生や若い研究者の、メキシコへの関心を高めることに注力している」とし、日本国内におけるスペイン語教育の重要性を強調する一方で、メキシコからの留学生の学習・就職のニーズを日本の大学側がいかに満たしていくかが課題だと述べました。

次に、メキシコ大学院大学のシルビア・ジオルグリ学長が「研究現場における女性研究者の活躍」のテーマのもと、メキシコ国内における女性の高等教育機関や社会への参画状況を紹介しました。日本と比較して女性の参画が進んでいる背景を説明したうえで、「高等教育機関でジェンダー格差を解消するためには、大学内にジェンダー平等を推進する組織を設置する必要がある」と話しました。

また、九州大学SHAREオフィス廣瀬武志教授は「世界大学ランキング」のテーマについて発表を行い、同大のレピュテーション・マネジメント(=評価向上のための戦略的取組)を紹介しました。「世界大学ランキングを向上させるためには、海外における知名度の向上が不可欠。国際広報の強化、国際会議の招致などにより認知を高める必要がある」と、全学的な支援体制の重要性を強調しました。

最後に、メルバ・プリーア駐日メキシコ大使が閉会の挨拶を行い、3つの発表に対してそれぞれ総括コメントを行うとともに、日墨間の4世紀にわたる友好関係に触れ、「学長会議はその関係を更に発展させ、あらゆる課題を解決しうる革新的な機会である。来年、東京で皆様をお迎えできるのを心より楽しみにしている」と述べ、来年度開催予定の会議への期待を寄せました。

詳しい情報は特設ウェブサイトよりご覧いただけます。

上智大学 Sophia University