上智大学

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貧困・環境・医療・難民・平和構築を軸にグローバル課題に挑む新たな研究拠点として上智大学「人間の安全保障研究所」を開設します

本学は、2018年3月1日(木)に「人間の安全保障研究所」(所長:経済学部経済学科教授・青木 研)を開設します。本研究所は、2017年11月に、文部科学省が主導する「平成29年度私立大学研究ブランディング事業【タイプB】」において、本学の「『人間の安全保障』実現に取り組む国際的研究拠点大学としてのブランド形成」事業が採択されたことにともない、開設するものです。

人間の安全保障とは,人間一人ひとりに着目し,生存・生活・尊厳に対する広範かつ深刻な脅威から人々を守り,それぞれの持つ豊かな可能性を実現するために,保護と能力強化を通じて持続可能な個人の自立と社会づくりを促す考え方です。2012年9月に国連総会において,人間の安全保障の共通理解に関する総会決議が採択されたことでも注目を集めました。また、2017年12月にアントニオ・グテーレス国連事務総長が本学に来校した際にも、人間の安全保障についての講演を行い、若者たちにその重要性を説くなど、今後の世界においての最重要課題のひとつと位置づけられています。

本学の事業では、貧困・環境・医療・難民・平和構築の5つを、国際社会が抱える人間の安全保障上の重要な課題と位置づけています。これまで個々の研究者がそれぞれの問題意識に基づいて課題解決に向けて取り組んできましたが、本事業では、ひとつのキャンパスに文系・理系の9学部全てが集結する総合大学の強みを生かし、複数の学部・学科が連携した学際的、横断的なアプローチで、これらの研究を「人間の安全保障」という概念の下に統一的に捉え直します。個々の研究では実現できなかった統合的な知の構築を図ることで、「人間の安全保障」研究に関する国際的な研究拠点を形成します。特に深刻な状況に陥っているアフリカ、東南アジア・南アジアを主な対象フィールドとし、人間の安全保障の実現を加速させることを目標としています。

また、研究成果を本学の教育やキャリア形成支援にも波及させ、これら5つの分野で活躍できる人材養成にも取り組みます。国際機関を目指す学生のみならず、すべての学生に対して人間の尊厳に配慮した活動の重要性を伝えていきます。

【参考】人間の安全保障研究所では、5つの課題について以下の研究テーマを設けます。
・貧困: 貧困層のリスク対応力(レジリエンス)を高めうる介入方法についての検証と、貧困削減に資する制度や貧困削減に至るメカニズムの特定
・環境: 水質・土壌・大気汚染に関する既存の環境規制の効果の定量的評価と強化策の提案
・医療: ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の達成に向けた公的医療保険制度の検証と、ガバナンス強化への政策提言
・難民: 最適な難民受入れの実現に向けた福祉指標の開発と、受入れ負担を衡平化する国家間補償スキームの設計
・平和構築: 国家の統治機構を再生し、持続的な平和をどう達成するかの提言

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