上智大学

大学案内 上智大学の建学の理念

上智大学の建学の理念

上智大学の建学の理念について

上智大学は2013年、創立100周年を祝い、建学の理念を自らの歴史と今後のミッションに重ねて「叡智が世界をつなぐ」(Sophia - Bringing the World Together)という言葉にまとめた。

上智大学の建学理念は、まずその創立の歴史に見ることができる。大学開設は1913年であるが、その源流はイエズス会宣教師フランシスコ・ザビエルの志に遡る。ザビエルは日本人が理性的で知識欲が旺盛であること、また当時の足利学校や五山における高度な学問・教育の存在を知り、文化・思想の交流拠点として、ヨーロッパと同様の、とりわけパリ大学に代表される教養と学問が組織化された機関としての大学を、日本の首都(ミヤコ)に設立する志を立てた。その後のキリシタン禁制期にこの望みは断たれたかに見えたが、350年余りを経た1906年、ローマ教皇ピウス10世は、前年日本に派遣し、明治天皇に拝謁した親善使節の報告を受けて、イエズス会に対し日本にカトリック大学の設立を要請し、1913年、東京紀尾井の地に上智大学が開学してザビエルの望みは実現した。

上智大学はその後、様々な時代の変遷をぬって成長してきたが、建学理念は一貫して変わらない。それは、「キリスト教ヒューマニズム」の精神を根幹とする大学であり、世界の人々と共に歩む「隣人性」と「国際性」を貫く「大学」であるという理念である。

「大学:University」とは本来、真理と価値を探求し、人間形成に努める者たちの共同体である。本学にとってもそれは設立の基盤であり、使命である。

この上智大学の使命は、カトリックの伝統とイエズス会教育の特徴を受け継ぐもので、「キリスト教ヒューマニズム」に基づく人間教育を中心に据えている。すなわち、大学構成員のそれぞれが、人格の尊厳と基本的人権を認め合い、責任ある連帯感と超越的価値への謙虚な心構えをもって互いに人格を磨き合い、それぞれの持ち場で人類と世界の発展に奉仕する者となることを目指している。それは、個々の構成員が諸問題に対して傍観者的立場をとることなく、一段とすぐれた社会の変革を担う責任を自覚し、批判的精神を尊重しつつ人々と交わるという社会的次元を重視することでもある。このために、思想の多様性を認め、多種の思想の学問的研究を奨励し、それらが相互につながり合うことを尊ぶ。

一方、「キリスト教ヒューマニズム」を基盤とする「隣人性」とは、「他者のために、他者とともに」(Men and Women for Others, with Others)という生き方であり、こちらから他者の隣人となっていき、「愛をもって正義と平和」の実現に尽くすことを指す。すなわち上智大学は、激動する現代世界に向かって広く窓を開き、人と人との交わりを大切にし、「貧困」、「環境」、「教育」、「倫理」という問題を抱えた現代世界の中にあって、人類の希望と苦悩をわかち合い、世界の福祉と創造的進歩に奉仕する人を育てるよう力を尽くす。

また、「キリスト教ヒューマニズム」に基づく「国際性」とは、民族・文化・宗教などの多様性を認め合い、「対話」と「相互協力」によって、個々の人間と社会が価値の充満に達することを目指している。すなわち上智大学は、かつてフランシスコ・ザビエルが志したように、「東洋と西洋の叡智の交流」をとおして、また多様な人々の相互の出会いと対話をとおして、世界全体がより高度な人類家族となりうる道を追求し、現代世界を分断する諸課題の解決に向け、様々な分野での「対話」と「学習」機会の提供に努める。

こうして上智大学は、「隣人性」と「国際性」が自らの教育研究活動全体を貫くものとし、「叡智が世界をつなぐ」の言葉にこめられた理念の実現に邁進する。