上智大学

大学案内 グランド・レイアウト2.0(2014年~2023年度)

グランド・レイアウト2.0(2014年~2023年度)

Ⅰ.基本的方向・姿勢
  A.基本理念
  B.重点目標

Ⅱ.分野別計画
  A.上智学院の運営基盤に関する計画
  B.上智大学の将来計画
  C.上智大学短期大学部の将来計画
  D.上智社会福祉専門学校の将来計画
  E.生涯学習の将来計画

Ⅲ.推進体制等

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Ⅰ.基本的方向・姿勢

上智大学は2013年に創立100周年を迎え、同時に、上智大学短期大学部創立40周年、上智社会福祉専門学校創立50周年を迎えた。これは、ローマ教皇の要請に応え、聖フランシスコ・ザビエルの「ミヤコに大学を」との願いを実現するために、1908年に来日した3名のイエズス会司祭をはじめとする先人たちの奉仕と努力の賜物である。
2001年5月、上智学院理事会は「創立100周年(A.D.2013)上智大学教育・研究・キャンパス再興グランド・レイアウト」を公表し、以後、着実に成果を挙げてきた。101年目を歩み出す今、少子高齢化やグローバル化・ICTの進展による産業構造の急速な変化、さらに、東日本大震災という未曾有の大災害に見舞われた我が国において、上智学院は、地球規模の課題の解決に寄与し、従来にも増して未来の社会をリードする役割を果たしたい。
そこで上智学院は、「叡智(SOPHIA)が世界をつなぐ」という精神のもと、国籍・性別・年齢などの差異を超え、「自由をもたらす真理と福音的正義」に基づく「世界に並び立つ大学」であり続け、次の100年の発展を支える基盤を強化するために、今後の10年ほどを見据えた将来構想として「上智学院グランド・レイアウト2.0」を策定し、ここに公表する。

A. 基本理念

1. 建学の理念と教育精神の実現
(1) 建学の理念と創立当初からの教育的伝統を貫き、キリスト教精神を基底とする高等教育機関として、高度な学問研究を学生に教授するとともに、全人教育により高い倫理性と自律性を有し、“Men and Women for Others, with Others”(他者のために他者とともに生きる人間)を育成する。
(2) 学問研究及び社会貢献を通じて、「人間の尊厳(human dignity)」を脅かす課題-貧困、環境、教育、倫理-の解決に貢献する。
(3) 教育、研究、社会貢献、その他上智のあらゆる活動において、すべての構成員が建学の理念を規範として判断し行動する。

2. 世界に並び立つ大学の実現
(1) カトリックイエズス会を設立母体とする総合大学が継承してきた価値を、現代社会における独自性・優位性としてさらに発展させる。
(2) 教育、研究及び社会貢献において卓越した高等教育機関であり続け、「世界に並び立つ大学」として存立する。
(3) 都市型総合大学としての個性を発揮し、世界のカトリック大学等との連携網を構築する中心的存在となる。

B.重点目標

1. 建学の理念と教育精神の現代的具現化
(1) 建学の理念と教育精神を時代のニーズに応えて具現化する。
① 建学の理念及び教育精神に基づいて、学位授与の方針、教育課程編成・実施の方針及び入学者受入れの方針を総合的かつ体系的に定立する。
② 上智の教職員に対して、建学の理念と教育精神を浸透させるための組織的な環境整備を図るとともに、キャンパスミニストリーを推進する。
③ 学生や教職員、ステークホルダーなどすべての構成員が、上智にかかわることに誇りと喜びを抱くことができるようにする。
(2) 建学の理念と教育精神に基づいて、教育プログラムの再体系化を実施する。
① 上智の独自性と優位性を発揮する教育課程を構築する。
② 全学共通教育科目のあり方を全面的に改革する。

2.教育・研究の高度化・グローバル化とネットワーク化
(1) 国際的評価を受けるに値する高等教育機関として存立する。
① 世界の学問・思想・文化・政治・経済等に影響を与えるレベルの学術研究を推進し、人類社会の持続可能な発展に貢献する。
② 主体的に学び、考え、行動する人材、すなわち、グローバル社会で活躍できる人材、地球規模の課題解決に向けて活躍できる人材、イノベーションを創出できる人材を育成する。
③ 教学マネジメントを確立し、大学教育の質的転換を実現する。
④ 国内外の高等教育機関、研究機関、国際機関等とのさらなるネットワーク化を推進し、相互協力の交流を促進するとともに、教育研究環境の多様化・広域化を図る。
(2) 充実した学修環境・学生生活環境を提供する。
① 学生が喜びと誇りをもって学生生活を送ることができるようにするために、学修環境及び学生生活環境の基盤を整備、充実する。
② 学生が幅広い人間性と高い倫理性・自律性を身につけることができるように、正課教育のみならず、学内外での正課外の活動を支援するとともに、学生へのキャンパスミニストリーを推進する。

3.持続的発展と教育・研究の基盤の整備・充実
(1) ガバナンスとマネジメントを構築、整備する。
① 改正私立学校法の趣旨を踏まえて、理事会の経営・監督機能の強化及び学長の権限の強化や教学監査システムの樹立など、上智学院全体の権限・責任の機構と、それをチェックする体制を整備する。
② 内部統制の確立、意思決定過程の再構築による意思決定の迅速化、ステークホルダーに対する説明責任の徹底化、迅速かつ適切な情報開示、リスク管理など、上智学院全体のガバナンスとマネジメントを質的に向上させる。
③ 教育・研究や管理運営など、政策立案や意思決定に必要な上智学院のあらゆる情報を一元管理し、それらの情報を分析し改革を支援するIR(Institutional Research)機能を整備する。
(2) 教員組織及び運営(事務)組織の再編成を実施するとともに、教職員の人事給与制度の再構築・改善を実施する。
① 教員の教育力、研究力、行政力及び社会貢献力を一層高めるとともに、教員組織の再編成を実施する。
② 職員の職務遂行能力を向上させるとともに、運営(事務)組織の再編成を進める。
③ 国籍・性別・年齢などの異なる多様な人材が、実力を十分に発揮し正当な評価を受ける組織文化を構築する。
(3) 財政基盤を確立する。
① 学生納付金、補助金、寄付金等の収入、収益事業、財政及び資産運用について中長期的な計画を策定するとともに、収入及び支出の各項目について抜本的な見直しを行い、2020年度の時点において収支の均衡を図り、適切な財政基盤を確立する。
② 事業成果の適切な評価を踏まえた事業計画を策定するとともに、事業別収支の明確化や予算の策定方法の改善など、財務管理手法の抜本的な見直しを図る。
(4) キャンパス計画を推進する。
① 教育・研究環境の拡充を図るため、現有キャンパスの有効活用と施設設備の整備計画を策定し、実行する。
② 上智学院のさらなる発展を念頭に置いて、独自性・優位性を発揮するための基盤となる新たなキャンパスの確保を含めた将来計画を策定する。
(5) ICT環境を整備する。
① ICT(Information and Communication Technology)によって、教育・研究及び学生支援に新たな価値を創出するとともに、上智学院の経営戦略策定のためのツールとして効果的に活用するために、ICT投資のあり方を含めてICT戦略を策定する。
② ICT環境の整備を推進するための組織・運営体制を再構築する。

4.ブランディングの構築
(1) ブランディングを強化、確立する。
① 「叡智(SOPHIA)が世界をつなぐ」の理念の下に、上智の独自性や優位性を具体的かつ体系的に共有して、上智のイメージや活動指針の明確化を図るとともに、上智ブランドの発信力を強化する。
(2) 上智ブランドの共有化を推進する。
① 社会やステークホルダーからさらなる信頼や共感を得るために、上智の姿をわかりやすく、かつ、適正に発信する広報活動を推進する。

5.「選択と集中(スクラップ・アンド・ビルド)」の徹底
(1) 上智学院を取り巻く今後10年間の社会・政治・経済等の外的環境の変化を、上智学院の将来計画や基本計画の策定に適切に反映する。
① 上智大学、上智大学短期大学部、上智社会福祉専門学校及び聖母看護学校について、2020年度における収容定員数にかかる将来計画を策定する。
② 施設・設備、組織・人事、財政及びICTなど、教育・研究の基盤である各分野において、2023年度に達成すべき基本計画を策定する。
(2) 新たな事業計画と必要不可欠な事業分野の重点化を推進するとともに、事業及び組織の統合・廃止・改革を推進する。
 ① 事業別・セグメント別会計を導入することにより、適切な事業評価制度を確立する。

6.事業計画推進のための組織体制の構築
(1) 事業計画を統合・調整し、適宜評価と見直しを加える組織を設置し、上智学院全体が重点目標を計画的かつ着実に達成できる体制を構築する。
(2) 上智学院の構成員が高等教育機関としての社会的責任を自覚し、ガバナンス、コンプライアンス、アカウンタビリティ機能の改善に努める。

7.すべての構成員の参画
(1) 上智学院のすべての構成員に、「上智学院グランド・レイアウト2.0」の推進への参画を求める。
(2) 上智学院の事業計画の客観的な適切性を担保し、ステークホルダーからの信頼と支援を得るために、ステークホルダーや外部有識者に「上智学院グランド・レイアウト2.0」の推進への参画を求める。

Ⅱ.分野別計画

A. 上智学院の運営基盤に関する計画

1.全体計画                       ⇒ ガバナンス検討専門委員会
(1) 上智学院全体の意思決定過程を見直し、企画立案の強化と迅速化を図る。
① 理事会の経営・監督機能を強化する。
② 学長主導の大学改革を推進するために、学長権限を強化するとともに、教授会の役割や権限を明確化する。
③ 役員・役職位の権限を明確化し、関連規程を整備する。
④ 会議体・委員会の機能権限を明確にするとともに、整理統合を検討する。
⑤ 学長及び学部長・研究科委員長など、教学組織の役職位の選任方法の見直しを進める。
(2) 適切なPDCAサイクルを整備する。
① 学長のリーダシップの下に適切なPDCAサイクルに基づく「教学マネジメント」を確立する。
② 教学監査システムを樹立する。
③ 大学の質保証制度(認証評価制度)に対応するために、自己点検評価制度の仕組みを改善する。
④ リスクマネジメントの一層の精緻化を図る。
(3) IR(Institutional Research)機能を整備する。
① 教育・研究や管理運営など、政策立案や意思決定に必要なさまざまな情報を一元管理する。
② 教育・研究活動の状況を集約して大学ポートレートを作成し、ステークホルダーに対する説明責任を徹底化するとともに、国内外に迅速かつ適切な情報開示を行う。
(4) ステークホルダーとの連携を強化する    
① 学生をはじめとする、すべてのステークホルダーと上智との間で、永続的な相互の信頼関係及び協力関係を構築する。
② 学生の父母との交流や情報交換を強化し、後援会員の増加を図る。
③ ソフィア会及び卒業生との連携を強化するとともに、上智学院とソフィア会との間の役割や機能のあり方を検討する。
④ 上智の恩人や退職した教職員との間の連携を強化する。
⑤ 企業や地域社会との交流や情報交換を強化する。

2.組織・人事計画                    ⇒ 人事計画等検討専門委員会
(1) 教員組織及び運営(事務)組織の再編成を実施する。
① 限られた資源の中で、教育・研究力を最大限引き出せるよう、全学的な最適視点に立った教員組織(教学組織)の再編成を実施する。
② 多様化・複雑化した業務に迅速かつ柔軟に対応できるよう、運営(事務)組織の事務分掌を再整備し、組織の再編成を実施する。
(2) 教員のパフォーマンスの向上を図る。
① 教員の教育力向上のためのFDをさらに推進する。
② 上智のミッションに適合する教員を採用できるように、教員採用の方法や昇任手続を改善する。
③ 教員の研究の深化、高度化を進めるとともに、研究支援体制を強化する。
④ 教員の大学行政能力向上のための仕組みや制度を構築する。
(3) 教員評価制度と教育組織評価制度を導入する。
① 教育・研究・社会貢献・学内行政への教員のパフォーマンスの向上を図るために、これら4種の領域にわたる評価基準と、教員評価の基礎となる情報収集・活用方法を検討し、2016年度までに教員評価制度を構築する。
② 学部学科及び大学院研究科専攻、研究所など、教育組織を評価する仕組みについて検討し、2016年度までに導入する。
(4) 教員人事給与制度を改善する。
① 教員評価制度と連動した専任教員の人事給与制度や退職金制度の見直しを2016年度までに行う。
② 教員の在外研究制度及び特別研修制度を改善する。
(5) 職員のパフォーマンス向上のための施策を検討し、実施する。
① 職員の職務遂行能力(企画立案、リーダーシップ、マネジメント)の向上のために、職員人事給与制度のさらなる改善を図る。
② 職員の職務遂行能力(企画立案、リーダーシップ、マネジメント)の向上を支援する研修制度・プログラムを充実する。
(6) 人件費依存率を改善する。
① 専任教職員数の適正化を図り、本務教員人件費及び職員人件費を削減して、2017年度において人件費依存率75%、2020年度において同70%を達成することを目標とする。
② 運営(事務)組織の人的資源の活用と効率化のために、一般業務の外部委託を推進する。
(7) 多様な人材を育成するとともに、組織を活性化する。
① 男女共同参画の推進を強化する。
② 外国人、高齢者、障がい者を積極的に登用する。
③ 一人一人の経歴、行動・思考について相互理解を深め、チームとして成果を上げることのできる組織風土を構築する。
④ 教職協働プロジェクトのさらなる充実を図り、イノベーションを促進する。
⑤ ライフイベントやキャリアプランに応じた働き方を選択できる勤務制度を導入する。
⑥ 教職員のメンタルヘルスケアを拡充する。

3.財政計画                       ⇒ 財政計画等検討専門委員会
(1) 財政基盤強化のための諸方策を実施する。
① 学生納付金収入及び経常費補助金収入と、人件費及び教育研究経費等支出との適切なバランスを維持できるよう各支出項目について「選択と集中」を徹底する。
② キャンパス整備計画と教育・研究計画に立脚した中・長期財政計画を策定・実施するとともに、負債比率等を考慮した適切な資金調達に努める。
③ 第2号、第3号基本金引当資産の充実に向けて適正な帰属収支差額を確保する。
④ 管理会計手法の導入により、各学校及び学部等の部門別収支を把握して、各部門の収支の均衡を図る。
⑤ 学校法人会計基準の改正の趣旨を踏まえ、経営に資する財務情報の提供を図り、適切な事業評価を実施するとともに、ステークホルダーへ積極的な情報開示を行う。
⑥ いかなる環境においても実質購買力を維持できるように、資産運用方針の不断の検証を行う。
⑦ 上智学院のもとに事業会社を設立し、業務の効率化と経営の合理化を図るとともに、各種サービスの向上に繋げる。
(2) 収入源の安定的確保を図る。
① 学生納付金、寄付金、外部資金及び事業収入の増収を図る。
② 高度なリスク管理のもとに安定的な資産運用収入を確保し、奨学金等の一層の拡充を図るとともに、2号基本金の充足を実現する。
③ 奨学・奨励基金、各学部学科奨学基金、研究所基金等の一層の拡充を進めるための恒常的な募金制度の構築と体制整備を図り、募金活動を継続する。
④ 篤志家や企業・団体からの寄附について、柔軟な受入形態と受入方法を整備するとともに、寄付者名を冠する講座や施設設備への寄付受け入れを積極的に進める。
(3) 効果的支出を実現する。
① 教育・研究のミッションを実現するため、前年度実績評価を反映した予算制度とするなど、新たな予算制度を構築する。
② 成果及び将来性を考慮した重点的な予算配分によって効果的な支出を実現する。
③ 経常支出の継続的な検証と見直しを進め、経常経費削減を図る。

4.施設・設備計画              ⇒ フィジカル・プラン等検討専門第2委員会
(1) 各キャンパスの有効活用と施設設備の整備計画を策定する。
① 新棟建設及び2号館の整備計画を推進し、教育・研究環境の拡大充実を図る。
② 理工学部を中心とする既存施設の改修計画を推進し、教育・研究環境の改善と拡充を図る。
③ 環境保全と省エネルギー、高齢者・障がい者への配慮(バリアフリー)、防災・安全対策、及びメインストリート等の屋外空間の整備を推進するとともに、キャンパス周辺との美観上の調和を図る。
④ 学生ラウンジ、食堂、屋外空間も含め、キャンパスアメニティーの質的充実を図る。
⑤ 市谷、祖師谷及び秦野の各キャンパスの活用方法を検討する。
⑥ 目白聖母及び大阪サテライトキャンパスを発展的に活用する方策を検討する。
(2) 新キャンパス取得の可能性を検討する。
① 上智学院の持続的発展の礎となる新キャンパスの取得を検討する。

5.ICT計画           ⇒ フィジカル・プラン等検討専門第1委員会・第2委員会
(1) ICTによる教育研究及び学生支援への新たな価値を創出する。
① キャンパス内の情報インフラを拡充し、ICTの面から、学生の学びや教員の教育活動・研究活動を効果的・積極的に支援する。
② 学生のニーズに対応した学生ポータルシステムや、総合的で一貫した学生指導を可能とする学生カルテなどを整備する。
(2) 上智学院の経営戦略策定のためのツールとしてより効果的に活用する。
① 上智学院のあらゆる情報を一元管理し、IRや大学ポートレート作成に活用する。
(3) ICT環境の整備推進のための組織・運営体制の再構築とシステム監査体制を構築する。
① 既存のアプリケーションシステムやインフラの整理統合と、アウトソーシングやクラウドコンピューティングの活用により、システム投資の適正化を図るとともに、ICTにかかる組織と運営体制を再構築する。
② ICTの費用対効果や情報セキュリティのためのシステム監査を実施し、新たなICT環境の構築や投資の最適化に活用する。

B.上智大学の将来計画

1.教学計画               ⇒ アカデミック・プラン等検討専門第1委員会
(1) 教学改革にかかる基本方針を策定、明示する。
① 社会の急激な変化(グローバル化、少子化)を踏まえた大学の将来構想及び教学改革の構想を策定し、2015年度までに上智学院の全構成員に対して明示する。
② 建学の理念及び教育精神と連動させて、学位授与の方針、教育課程編成・実施の方針及び入学者受入れの方針など、学士課程(学部)及び大学院の教育目標を、2015年度までに総合的かつ体系的に再定義する。
③ 学部学科や大学院研究科専攻などの教育組織の再編成の方向性を、2016年度までに策定する。
(2) 学士課程(学部)の教育の質を保証する。
① 学生の主体性・体験・実践を重視した教育を展開するとともに、学修時間の確保、密度の高い授業の推進を果たす適正な科目及び科目数の配置、1年ごとの履修単位数の上限値を厳格化、科目ナンバリング制度の全学への導入、成績評価の厳格化のための成績評価方法や評価基準の見直し、教育・学修ポートフォリオの導入など、教育の質の保証と教育課程の体系化のための改革を推進する。
② 建学の理念と教育精神に基づいた人間教育、グローバル化に対応する高度な教育や実践的教育及び学生の主体性・体験・実践を重視した教育を実現するとともに、履修単位数やカテゴリの見直しを行なうなど、全学共通教育を抜本的に改革する。
③ 学部学科間で重複する授業カリキュラムの整理と教員配置の見直し、学部学科等の枠を超えた柔軟な履修プログラムの実施、学外機関等との教育連携などを通して、新たな少人数教育を実践しつつ、教育の高度化、効率化を図る。
④ 授業時間割や教室配当などの授業カリキュラム関連制度を抜本的に改革する。
⑤ FD活動をより一層推進し、教員の教育力のさらなる向上を図る。
⑥ 国内外教育機関とのダブルディグリー制度等の導入を検討する。
(3) 大学院教育の高度化と教育組織の再編成を実施する。
① 大学院教育の目的と意義を再確認し、大学院研究科専攻の機能分化・個性化・重点化を推進し、新たな大学院研究科専攻の設置を含めて、大学院研究科専攻の再編成を実施する。
② 大学院研究科・専攻における入学志願者数、入学者数及び学位授与件数の推移を踏まえて、収容定員の見直しを実施する。
③ 大学院生の進路やニーズを見据えて、授業カリキュラムを改革するとともに、既存の大学院の研究科・専攻の枠組みを超えた履修コースを設置する。
④ 新たな大学院研究科専攻の設置、学術交流協定の締結、共同課程の設置など、国内外の高等教育機関とのさらなる連携を推進する。
⑤ 社会人大学院生の増加を図るため、社会人大学院生への支援体制を検討する。
(4) グローバル化を推進する。
① 入学時期の弾力化とセメスター制・クォーター制等の導入を推進する。
② 産業界及び国際機関との教育連携をさらに推進する。
③ 2020年度までに、正規生及び非正規生を合わせて外国人留学生数2,600名(グローバル30目標値)の受け入れを目指す。
④ 外国人教員及び海外での学位取得日本人教員の比率をさらに引き上げる。
⑤ 英語で学位を取得できるコースや、外国語により教授する専門科目数を増加するとともに、外国人学生及び受入留学生等に対する日本語教育及び日本教育を充実する。
⑥ 新しい留学システムを構築し、海外派遣学生数を増加させる。
⑦ アジア・アフリカ地域との学術交流及び学生交流を推進する。
⑧ 早期卒業制度を拡充するとともに、長期履修制度の設置を検討する。
(5) 国内外の教育機関・支援者(組織)との連携を強化する。
① ASEAN諸国及びイエズス会系大学を中心としたカトリック大学などの海外の大学ネットワークに参加する。
② カトリック、とりわけイエズス会のネットワークを活用した国内外の高等教育機関及び中等教育機関との連携をさらに強化する。
③ グローバル化推進のための海外拠点となりうる交換協定校を開拓する。
(6) 高い資質を有した学生を安定的に確保する。
① TEAP(Test of English for Academic Purposes)を活用するとともに、能力、適性、意欲等の総合的な評価を可能とするために、入試制度の抜本的な見直しを実施する。
② 第一志望者を選抜し得るための実効性の高い特別入試の実施や、地方入試の実施、海外学生募集の実施など、入学試験の多様化を推進する。
③ 志願者数の安定的確保と、歩留まり率の改善のための方策を策定し、実施する。
④ 大学院入学者の安定的確保の方策を策定し、実施する。

2.研究・学術交流計画           ⇒ アカデミック・プラン等検討専門第2委員会
(1) 国際的評価を受ける重点的研究を推進する。
① 国際的評価を受けることができる研究領域を重点的に選定し、各種学内資源の優先的配分を実施する。
(2) 学術交流を促進する。
 ① 国内外の大学・研究機関との学術交流により、研究者間の人材交流や共同研究を推進する。
② 国際シンポジウム・学会等の主催・後援を奨励するとともに、学内共同研究等を通じて学際的かつ独創的な研究を推進する。
(3) 研究所・センターの再編成による研究体制と研究支援体制を確立する。
① 研究所・センター等の再編成を推進するとともに、研究所・センター等の連携を強化する。
② 研究所・センター等の運営や研究活動を強力に支援するために、独立した研究推進・事務支援組織を設置する。
(4) 研究のための資金を安定的に調達する。
① 外部研究資金の安定的かつ継続的な獲得を強化するため、情報収集・伝達や外部研究資金応募に係る支援、リサーチアシスタント制度の導入など、事務支援や研究推進のための組織体制を強化する。
② 科研費の応募数を増加させるとともに、採択率の向上を図る。
③ 研究所・センター等の基金を増加させる。
(5) 産官学連携を推進する。
① 学内の研究シーズを収集・公表するとともに、産業界や社会のニーズとのマッチングを図り、企業等との委託研究、共同研究、技術移転等の契約件数を増加させる。
② 産官学連携に特化した組織を設置するとともに、産学連携等のコーディネーターとの連携を強化するなど、運営体制を整備する。
(6) 知的財産の管理と利用のための体制を構築する
① 研究成果の果実である知的財産(特許)を保護管理するとともに、産官学連携を通じて技術移転を促進する。
② 知的財産の活用を目的として、教員・学生に対する起業支援(インキュベーション)を行う。
(7) 研究成果の国際的な情報発信力の強化と社会還元を推進する。
① 学内の出版事業を再編成し、国内外に向けた研究成果公開の媒体として強化、活用する。
② 積極的な普及・広報活動(講演会、シンポジウム、イベント等)を通じて、学内の研究成果を広く社会に公表、還元する。

3.学生の学修支援・学生生活支援計画     ⇒ フィジカル・プラン等検討専門第1委員会
(1) 学修支援を推進する。
① 図書館の利用時間の拡大や学修スペースの拡張、アメニティスペースの充実、また、各種サービスの夜間対応など、学生の学修環境の総合的な改善を図る。
② 初年次教育や学修計画相談、課外教育プログラムに対応した学修支援センターの設置を検討する。
③ 障がいのある学生に安全安心な学修環境を提供できるように、学内連携による支援体制を整備し、障がい者との共学・共生の環境を構築する。
(2) 学生生活を支援する。
 ① 学生センター、カウンセリングセンター及び保健センター等の学生相談機能を統合した学生相談室の設置を検討するとともに、各学科クラス担任との連携により、総合的な学生相談体制を確立し、フィジカル・メンタル両面での健康管理指導体制の充実を図る。
② 奨学金制度の整備、拡充を図るとともに、奨学基金を増加する。
③ 学生に対する就職支援プログラムを充実するとともに、各プログラムの体系化と正課授業との連動を図る。また、外国人留学生や留学帰国生、障がい者への就職活動支援の強化を図る。
④ 学内外での学生の課外活動の活性化を図るとともに、ボランティア・プログラムの充実を図り、学生の主体的な社会貢献活動を支援する。
⑤ 生活支援と教育的効果の両面から、学生寮の運営体制を整備、改善する。

C. 上智大学短期大学部の将来計画       ⇒ 上智大学短期大学部検討専門委員会

1.全体計画
(1) 短期大学部の中・長期的な組織・教育体制の整備計画を策定する。
(2) 短期大学部と上智大学との連携を強化する。

2.教学計画
(1) 建学の理念に基づいた人間教育と、グローバル化に対応する教育をさらに推進する。
(2) 短期大学基準協会評価観点を活用したPDCA サイクルを確立し、アセスメント・ポリシーに基づいてPDCAサイクルを継続的に運用することによって、教育の質の向上と教育の質保証を推進する。
(3) 英語能力を強化する教育を一層推進する。

3.学生支援
(1) サービスラーニングセンターを「学生総合支援センター」へと転換し、学生に対する学修支援、生活支援、進路指導の総合化を図る。
(2) 学生支援の一環として、財源確保に努め、奨学金制度の充実を図る。

4.地域連携
(1) サービスラーニングによる日本語・教科支援ボランティア、英語教育ボランティアを一層充実させ、地域への貢献と地域との連携を強化する。

D. 上智社会福祉専門学校の将来計画     ⇒ 上智社会福祉専門学校検討専門委員会

1.全体計画
(1) 教育課程の統合・廃止や収容定員の見直しを含めた社会福祉専門学校の将来構想を検討する。
(2) 社会福祉専門学校の組織・教育体制の整備計画を策定する。

2.教学計画
(1) キリスト教系社会福祉施設の連携によるコンソーシアムを構築し、多様な受講ニーズへの対応を図る。
(2) 幼稚園教諭免許取得のための幼稚園教諭養成課程を持つ大学との連携を強化する。
(3) 高校生に向けた説明会の強化や、無資格の福祉職従事者に向けた能力開発講座や一般社会人に向けた福祉職への意識啓発講座等の開設など、入学者の安定的確保のための取り組みを強化する。

3.学生支援
(1) 国家資格取得のための指定養成機関としての充実を図る。
(2) 無資格現任者及び有資格者を対象としたキャリアアップ支援を推進する。
(3) 外国人介護職候補者等に向けた国家資格取得のため支援を検討する。

E. 生涯学習の将来計画  
⇒ 生涯学習検討専門委員会
(1) 新たな学修ニーズに対応した社会人の学び直し、産業界のニーズに対応する講座の開講など、ライフスタイルの変化や多様な学習スタイルに対応した生涯学習機関の設置を策定する。
(2) 本学の教育・研究組織と連携を図るとともに、専任教員の活用により、建学の理念と教育精神に基づいた生涯学習プログラムを構築する。
(3) 高等教育機関としての情報発信や、大学の知的財産の還元としての社会貢献、地の利を生かした地域連携などの視点から、生涯学習のさらなる可能性を検討する。

Ⅲ.推進体制等

1.推進体制
(1) 上智学院理事会
(2) 上智学院評議員会
(3) 上智学院長期計画企画拡大会議
1) 議 長: 上智学院理事長
2) 副議長: 上智学院学務担当理事(上智大学長)
3) 構成員: 上智学院理事・監事、上智学院評議員会評議員、上智大学評議会議員、上智学院理事長と上智大学長による推薦委員(上智大学短期大学部委員、上智社会福祉専門学校委員及びソフィア会委員、学外からの外部委員)
4) 任 期: 役員・役職者はその職位の任用期間、その他の者は原則として2年間
5) 事務局: 総務局
(4) 長期計画企画拡大会議専門部会
1) 構成:
① ガバナンス検討専門委員会
     (上智学院全体の計画及び各検討専門委員会の進捗管理に関する事項)
② アカデミック・プラン等検討専門第1委員会
 (教学計画に関わる事項)
③ アカデミック・プラン等検討専門第2委員会
 (研究・学術交流計画に関わる事項)
  ④ フィジカル・プラン等検討専門第1委員会
(大学運営基盤の構築と学生の学修支援・学生生活支援計画に関わる事項)
⑤ フィジカル・プラン等検討専門第2委員会
 (施設設備及び校地・建設計画に関わる事項)
⑥ 人事計画等検討専門委員会
  (教員組織・運営組織及び教職員の人事制度に関わる事項)  
⑦ 財政計画等検討専門委員会
  (財政計画の策定及び財政基盤の確立に関する事項)
⑧ 上智大学短期大学部検討専門委員会
(上智大学短期大学部の改革及び将来構想全般に関わる事項)
⑨ 上智社会福祉専門学校検討専門委員会
(上智社会福祉専門学校の改革及び将来構想全般に関わる事項)
⑩ 生涯学習検討専門委員会
(生涯学習の改革及び将来構想に関わる事項)
2) 各検討専門委員会の連携:
① ガバナンス検討専門委員会は、上智学院全体の計画と各検討専門委員会の計画推進を統括する。
② 各検討専門委員会は、必要に応じて、他の検討専門委員会との合同委員会を開催するなど、相互に連携して検討を進める。  
3) 委員長: 上智学院理事長の任命
4) 構成員: 上智学院理事長が任命する委員、上智大学長が任命する委員・特別委員、上智大学短期大学部学長が任命する委員・特別委員、上智社会福祉専門学校長が任命する委員・特別委員、職責委員(担当理事、副学長、学部長、研究科委員長、局長、センター長等)
5) 任 期: 2年
6) 事務局: 総務局
(5) 各種会議体との連携
大学評議会、学部長会議、大学院委員会、局長会議及びその他の会議体並びに委員会等
(6) 推進事務局
総務局を中心として、各事務局の連携により推進する。

2.監査・評価体制
(1) 理事会の下に、上智学院全体の計画と計画推進を統括する「ガバナンス検討専門委員会」を設置する。
(2) 上智学院の運営基盤に関する計画と、上智大学、上智大学短期大学部、上智社会福祉専門学校及び生涯学習の将来計画、並びにステークホルダーとの将来計画について、それぞれ学外の有識者を含めた監査・評価の機関を設置し、年度毎に計画の実施状況を監査・評価する。

3.推進日程
(1) 第一期(2014年度から2018年度)に実施する「上智学院グランド・レイアウト2.0」の具体化案の策定
① 上智学院長期計画企画拡大会議及び長期計画企画拡大会議専門部会は、「上智学院グランド・レイアウト2.0」のうち、第一期(2014年度から2018年度までの5年度間)に実施すべき事項を、2013年8月から2014年3月にかけて検討審議し、実施期間について短期または中期の区分を加えながら、実施内容、実施時期、実施体制、実施予算などの具体的な実施計画を策定する。
② 理事会は、2014年3月に、上智学院長期計画企画拡大会議及び長期計画企画拡大会議専門部会が策定した「上智学院グランド・レイアウト2.0」のうちの「第一期」の実施計画について個別に検討し、実施を決定する。
(2) 2019年度以降の「上智学院グランド・レイアウト2.0」の具体化案の策定
① 理事会は、「上智学院グランド・レイアウト2.0」について、第一期における実施の状況や学内外の環境変化を踏まえて、第二期(2019年度から2023年度までの5年間)の実施に向けて「上智学院グランド・レイアウト2.0」の計画の見直しを実施する。

理事長                       髙 祖 敏 明
学務担当理事                  滝 澤   正
総務担当理事(兼)国際交流担当理事    山 岡 三 治
人事担当理事                  杉 本 徹 雄
財務担当理事                  舌 津 一 良
カトリック指導担当理事             佐久間   勤
理事                        堀 田 健 介
理事                        長谷川   裕
理事                        池 尾   茂
監事                        土 屋 隆 英
監事                        本 田 親 彦
監事                        金 子 泰 輔