上智大学

大学案内 学部 SDGs&サスティナビリティの取り組み 2

学部 SDGs&サスティナビリティの取り組み 2

経済学部

■ブランドへの信頼感を醸成する視覚的コミュニケーションに関する検討
 経済学部経営学科 外川 拓 准教授
SDGsのロゴマーク 9

【研究の概要】
持続可能なマーケティング戦略を体現するうえで、消費者から信頼されるブランドを構築することがますます重要になっている。ブランドへの信頼感を醸成するためには、公正性や透明性のある企業活動に取り組むだけでなく、「このブランドは信頼できる」という印象を消費者へ効果的に伝達することが求められる。本研究は、とりわけ視覚を通じたコミュニケーション(例えば、企業のロゴ、パッケージ、広告のデザインなど)の役割に注目し、それらがブランドの信頼感評価に対してどのような影響を及ぼすのかについて検討している。

研究の概念図

【研究の発展性】
本研究が進展することにより、ブランドへの信頼感を醸成するための適切なコミュニケーションを明らかにすることが期待される。具体的には、どのような広告写真、ブランド・ロゴなどの要素を用いたとき、信頼感評価が高まるのか、その効果はなぜ、どのようなときに生じやすいのかといった点について、学術的、実務的な理解を発展させていく。本研究で得られた成果は、国内外の学会、学術誌等を通じて、広く発信する予定である。

外国語学部

■マジョリティに向けた多様化社会の公正教育の在り方:複合的考察
 外国語学部英語学科 坂本 光代 教授 (研究代表者)
SDGsのロゴマーク 4、6、16

総合人間科学部教育学科 杉村 美紀 教授
外国語学部英語学科 出口 真紀子 教授
明治学院大学 心理学部 渋谷 恵 教授
外国語学部ポルトガル語学科 田村 梨花 教授
上智大学短期大学部 英語科 宮崎 幸江 教授

【研究の概要】
多様性の尊重そしてそれをマジョリティがどう捉えるかということは、本研究のテーマであり、SDGsが掲げる「多様性」や「公正」を日本社会の文脈から考察するものである。欧米の従前の多文化教育研究は同化を念頭にこれまで主にマイノリティ側に変化を求めてきた。本研究は従前の多文化共生の考えを再考し、抑圧されている人々だけが変わるのではなく、多数大勢のマジョリティの意識変革、そしてそれに伴う行動の変化によって、真の多文化共生が実現すると考える。

具体的には、「日本人」の特権の意識を測る日本人特権尺度(Japanese Privilege Scale (JPS))の開発を行い、この開発過程も詳細に記録し、また、JPSを実際使用したミクロ的事例や、政策・社会現象等マクロ的に多様性を考察した図書『多様性を再考する:マジョリティに向けた多文化教育』が、上智大学出版より令和3年12月に刊行予定である。これに伴い、令和3年12月18日(土)に、上智大学国際言語情報研究所(SOLIFIC)と共催で、ブリティッシュコロンビア大学の久保田竜子氏をお招きしてシンポジウムも開催予定である。

【将来の発展性】
日本人特権尺度(JPS)を開発することで、今後類似の意識測定アンケート開発に寄与できればと考えた。平成30年12月に出入国管理法の改正が成立し、「特定技能」という新しい在留資格による外国人労働者の受け入れが平成31年4月より施行され、多数の人が外国より定住目的で来日し始めている。この現状を受け、日本社会の多文化共生が喫緊の課題として挙げられるが、マジョリティ性の属性を有した「日本人」が果たしてどこまで多文化共生を理解し、多様化に取り組む準備が出来ているか、となると首を傾げざるを得ない。日本語を話さず、日本文化に精通していない人々と共存する、ということは今まで遭遇したことがない、数多くの陥穽を生じさせ得る。それに取り組むのに必要な一石を投じることができればと考える。


■ドイツにおけるエネルギー転換の社会的背景
 外国語学部ドイツ語学科 木村 護郎クリストフ 教授

【研究の概要】 
ドイツは再生可能エネルギーの拡充とともに脱原発・脱化石燃料をめざす野心的なエネルギー転換(Energiewende)を打ち出しており、日本でエネルギー問題を扱う書籍や記事などでは、必ずといってよいほどドイツに言及される。ただし、その評価は大きく分かれている。脱原発を進めようとする観点からは、ドイツは見習うべき成功例として、一方、原発推進論者からは、真似をしてはならない失敗例としてあげられる。どちらの見方も、それなりの正当性を持つが、部分的な理解にとどまりがちである。ドイツのエネルギー転換を全体として理解するためには、技術や経済、政策だけではなく、社会的背景をも含めて見る必要がある。

本研究では、ドイツのエネルギー転換に関する誤解を解きほぐすとともに、ドイツの動向の社会的背景の一つとして、キリスト教会の役割に注目してきた。教会は、さまざまな立場や意見の対話の場を提供し、議論や考察を積み重ねることをとおして、原発に関する倫理的な観点からの評価を提起してきた。

【将来の発展性】
エネルギー問題を含む環境問題への対処は、どのような社会・世界をめざすのかという価値観や世界観とも関わっている。ドイツの事例をそのような議論につなげていきたい。


■異言語間コミュニケーションにおける公正と効率の研究
 外国語学部ドイツ語学科 木村 護郎クリストフ 教授

【研究の概要】
「持続可能な開発目標」(SDGs)は、17の大きな目標と169もの具体的な課題をあげているのに、驚くべきことに言語の問題にふれていない。しかし、「誰も置き去りにしない」というSDGsの理念を実現するためには、多様な言語を話す人々の主体的な参加が前提となる。言語の問題は、SDGsを考えるうえで避けて通れない課題なのである。
 本研究では、異なる言語を用いる人が対話するための異言語間コミュニケーションの多様な方略を検討して、その特徴を明らかにしてきた。

【将来の発展性】
排除ではなく包摂をもたらす多言語教育および多言語社会のあり方に関する提言。
 
 

  • 木村護郎クリストフ『節英のすすめ -脱英語依存こそ国際化・グローバル化対応のカギ!』萬書房、2016年
  • 木村護郎クリストフ『異言語間コミュニケーションの方法—媒介言語をめぐる議論と実際』大修館書店、2021年

理工学部

■ペロブスカイト太陽電池に関する研究 Research on perovskite solar cells
 理工学部物質生命理工学科 竹岡 裕子 教授
SDGsのロゴマーク 7、13

【研究の概要】
様々な環境・エネルギー問題が深刻化する中、化石燃料の代替となるエネルギー源が注目を集めており、太陽電池はその一つとして期待されている。現在主に用いられているシリコン系太陽電池は、依然として高価であり、普及のためには廉価で安定性の高い材料を用いた太陽電池が望まれている。一方、この数年、驚くべきスピードで発電効率を伸ばしているのが、ぺロブスカイト太陽電池である。発電効率は25%を超え、簡便に高品質の膜を得ることが出来、安価であることから、次世代太陽電池として注目を集めている。発電効率を高め、製造コストを低下させることにより、SDGsの目標No.7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」及び、発電に伴うCO2の排出抑制の観点から、目標No.13「気候変動に具体的な対策を」の達成に貢献するものと考えられる。本研究室では、ぺロブスカイト太陽電池の安定性と安全性の向上を目指して、多様なぺロブスカイト化合物の設計、合成を行っている。

【研究の発展性】
発電効率の向上に伴い、ぺロブスカイト太陽電池の実用化が期待されている。ぺロブスカイト太陽電池はポリマー基材のような軽量かつやわらかい基盤にも作製可能であり、使用範囲の拡大も期待できる。一方、安定性の低さと鉛の使用が問題となっている。これらを改善することにより、ぺロブスカイト太陽電池の市場は大きく広がると思われる。太陽電池以外にも発光材料としての有用性も期待されている。

研究の図

 


■生分解性高分子に関する研究 Research on biodegradable polymers
 理工学部物質生命理工学科 竹岡 裕子 教授
SDGsのロゴマーク 9、12、14、15

【研究の概要】
高分子は私たちの生活を支える重要な材料である一方、自然環境中で微細化されたマイクロプラスチックは環境破壊の一因となっているのも事実である。『生分解性高分子』は土壌中や生体内で分解する高分子であり、この中には植物由来の原料を用いて合成されるものがあり、環境への負荷が低い高分子として注目されている。一方で、生分解性高分子は汎用性高分子と比較して、機械的特性や機能化が不十分であり、既存の非分解性高分子材料にすぐに置き換えられる状況には無い。私たちは生分解性高分子の機能化を行うことにより、柔軟性、形状記憶性、生体親和性を有する材料を開発し、SDGsの目標No.14、15の「海、陸の豊かさを守ろう」を叶え、No.12の「つくる責任、つかう責任」を果たすことを目標としている。

代表的な生分解性高分子

 


■水素エネルギー社会構築に向けた材料研究
 機能創造理工学科 高井 健一 教授
SDGsのロゴマーク 7

【研究の概要】
脱炭素社会の構築に向けた一つのエネルギーとして、水素の利用が期待されている。しかし、水素はプラスとマイナスの両面あり、水素のプラス面はCO2を全く排出しないクリーンなエネルギーであること、一方、マイナス面は、金属材料中に拡散して、金属材料を脆く破壊させる水素脆化を引き起こすことである。

電子スケールで水素のトラップ位置を検出可能な低温昇温脱離装置

安全な水素社会を構築するためには、水素脆化を抑制する必要がある。その方法として、まず、世界に先駆け本研究室で開発した-200℃から昇温可能な低温昇温脱離装置を用いて、金属材料中に拡散した水素原子のトラップ位置(原子空孔、転位、結晶粒界、析出物など)を特定する。その結果を基に、さまざまな条件(水素量、温度、応力)下で力学特性を評価することで国際的にまだ統一されていない水素脆化メカニズムの解明を目指す。さらに、これら原子スケールから積み上げた基礎研究を通して、耐水素脆化特性に優れた高強度金属材料開発の設計指針を提案する。

研究イメージ

【将来の発展性】
本研究により水素脆化を克服した高強度金属材料を創製できたら、安全・安心な水素エネルギー社会構築だけでなく、自動車へ高強度材料を適用でき、車体の軽量化を図れるため、駆動系がガソリンエンジンから電気モーター、さらには燃料電池へと変化しても、いずれにおいても消費エネルギーを低減可能となる。また、建築・構造物、電力、通信、ガスなどの社会基盤構成材料においても、長期間使用による水素脆化が大きな問題となっており、SDGs開発目標No.9の強靭なインフラ整備にも貢献が期待される。


■アンモニアを燃料としたカーボンフリーエンジンの開発
  理工学部機能創造理工学科 鈴木 隆 教授
SDGsのロゴマーク 7と13

理工学部機能創造理工学科 一柳 満久 准教授

【研究の概要】
SDGsに掲げられる環境負荷の低減やエネルギー政策の一助として、二酸化炭素(CO2)を排出しないエンジン開発を目的としています.アンモニア(NH3)は私たちの周りの多様な化学製品をつくる基礎原料の1つとして重要な役割を果たしており,ナイロンや自動車部品をはじめとして家電,建材,医療用品などに広く使われています.

研究イメージ

近年では二酸化炭素削減のために用いられる水素エネルギーの貯蔵,輸送媒体(エネルギーキャリア)として注目されています.また,アンモニアは燃焼しても二酸化炭素を排出しないカーボンフリーな燃料であることから,アンモニアエンジンの開発が急務とされています.しかしながら,アンモニアは燃焼性能の難点 (発火温度が高い,保炎範囲が狭い,燃焼速度が遅い) ,窒素酸化物の排出,腐食性などの問題から,熱工学,環境化学,材料科学,精密工学の側面から研究を行っています.これまでに,副燃焼室,グロープラグ,点火プラグを実装した高圧縮比の試作エンジンを開発し,環境性能と信頼性が得られるよう実証実験を行っています.

【将来の発展性】
日本は現在、その一次エネルギー供給の93%を化石燃料に依存しています。2050年に向けてCO2排出の80%削減を図っていくためには、海外から大量の水素とアンモニアを輸入する必要があります。そのため、輸入したアンモニアを燃焼させる技術は、社会的な意義および波及効果は大きいと考えています。例えばカーボンフリーエンジンと発電装置を組み合わせることにより、小規模発電システムの開発などが期待されています。また、常温で8.5気圧と容易な条件で液化するアンモニアは輸送や管理が容易であることから、発展途上国での発電事業や二酸化炭素の排出量削減などに活用されることも期待されています。


■音声コミュニケーションに関わる医療と福祉
  理工学部情報理工学科 荒井 隆行 教授
SDGsのロゴマーク 3

【研究の概要】
新型コロナウイルス感染拡大に伴い、人間の発声に伴う飛沫やエアロゾルの可視化に関する研究が重要視されている。そのような中、レーザー光を用いた可視化技術が応用されているが、レーザーを人間の顔に照射することは危険である。

研究の画像1

そこで、我々が長年培ってきた人間の発声を模擬する模型の数々が役に立つことがわかり、そのための実験をいくつかのパターンで行った。そのうちの1つは、肺の模型に人工喉頭を装着し、その上に頭部形状模型を乗せた実験である。空気と共に、直径が数ミクロンのオイルミストを一緒に模型に吸わせ、発声と共にエアロゾルがどのように出るかを観測した。マスクの効果についても合わせて観測した。また、別のパターンでは、破裂子音の/b/を発することができる模型を用いて、人工唾液による飛沫が子音と共にどのように飛散するかを観測した。

研究の画像2

【将来の発展性】
発声に伴う感染が注目されている中、人工喉頭の改良を行うことにより声帯振動におけるエアロゾル発生のメカニズムの解明や、異なる子音を模擬する模型を製作することで破裂子音の種類別の飛沫の飛散状況をより客観的に計測するなど、その成果が期待される。


■Diversity Channel プロジェクト
  理工学部情報理工学科 高岡 詠子 教授

【研究の概要】
私たちは多様性を認め合わない世界で幸せになれるでしょうか。そういう問題意識を持つメンバーが集まり外国にルーツのある人が日本で安心して健康に働くためのポータルサイト「ダイバーシティチャンネル」の開発を目指しています。

外国にルーツのある人々が日本の医療機関を受診する場合の言葉の壁は大きい問題です。さらに働く上でも大きなコミュニケーションの壁があります。これらの問題解決のため、外国ルーツの人たちが安心して医療にアクセスするための情報発信、外国人介護士・看護師の知識・技術の向上を支援するツール開発を行っています。
さらにただでさえ日本語でのコミュニケーション能力が不十分な中、高齢者が話す方言に対応しなくてはならず方言が理解できずに困っているという現状があります。この問題を解決するために、沖縄、和歌山の方言辞書アプリを開発しダイバーシティチャンネル上で試験的に公開しています。

【将来の発展性】
公開している情報はどなたでもHPで見られるので国内の医療機関や介護施設などに普及させていきたいと思います。沖縄、和歌山の方言辞書アプリを拡張し、医療・介護に特化したアプリに改良。実証実験を行い実用化を目指します。また、他の地方の方言辞書アプリの作成にもトライしたいと思っています。言葉の壁によって、受けられるべき医療や介護などのサービスが十分に受けられないということがないように、外国人労働者たちに安全・安心な労働環境を提供したいということです。

多言語を尊重し、異言語、異文化に対して開かれた社会に向けて少しでも貢献できればと願っています。 
 
ダイバーシティチャンネル


■Medical Inclusion プロジェクト
  理工学部情報理工学科 高岡 詠子 教授

【研究の概要】
病院での多言語対応......... 現実には、患者さんも医療機関も通訳を必要としていますが、現状は状況が異なり、双方に大きなストレスを与えています。当研究で開発しているツールはそんなストレスを解消するツールです。コンテンツにもよりますが、現在、英語、中国語、スペイン語、ポルトガル語、ベトナム語、ネパール語、タイ語、タガログ語、インドネシア語に対応しています。

Covit-19をはじめとする感染症の疑いがある場合には患者のスマートフォンなどから問診をして結果を紙ではなくメールで送ることができれば他人への感染予防に役立ちます。
診療科ごとの問診も同じです。また、クリニックの診察室で医師が直接患者から問診したい場合にも簡単に使うことができます。
厚生労働省がフリーで提供している外国人向け多言語説明資料を元にしていますので安心できます。
病院での検査をするときに言語がわからない場合のことを考えてみましょう。初めて見る機械の説明やこれから何をするかについて母国語で説明してくれます。また、CTやMRIなどの機械に入ってしまった場合にはデバイスを患者が持つことはできないし、技師が部屋の外から指示をするような場合にはいちいちデバイスを持って行き来するのは時間がかかってしまうため、音声出力もできるようにしてあります。外国でも安心して検査が受けられます。
病院で輸血や手術を受ける際には必ず同意書にサインをする必要があります。外国語で書かれた同意書の意図を読み取るのは大変です。ましてや具合の悪い時はなおさらでしょう。このツールを使えば、母国語で同意書を読むことができるので安心してサインができます。断ることも可能です。説明書も一緒に母国語で読むことができます。

【将来の発展性】
これらの情報を必要としている人(施設)にどのようにその存在を伝えたら良いのかということが重要な要素になっています。私たちもこれから模索していくつもりです。外国にルーツのある人々が言葉の壁によって受けられる医療が受けられないというようなことがないように、少しでも貢献できればと願っています。 
 
https://www.medical-inclusion.academy/ (英語サイト)
 
 
https://www.medical-inclusion.academy/home-jp (日本語サイト)


■情報科学と人間  【授業科目】
  理工学部情報理工学科 高岡 詠子 教授

【科目の概要】
1990年~2000年にかけて急激に情報化が進んだ。情報化はわたしたちのライフスタイルを大きく変えた。さらに人々の働き方にも大きな変化をもたらしている。情報過多とも言える今日、情報の洪水から身を守りつつ、本当に大切な情報を見極めることができるだろうか。そのためには毎日、情報とどう向き合ったら良いのだろうか。この授業では「情報」の技術的な面を強調するのではなく、情報化社会で生きていくための人間的な自覚を磨くための内容を扱う。
本講義は、全学共通教育におけるカリキュラム・ポリシーの3.にある「共生と世界」の分野に対応する。


■粘菌由来の植物寄生性線虫忌避剤を中核とした線虫忌避システムによる新しい土壌健全化技術
  理工学部物質生命理工学科 齊藤 玉緒 教授

【研究の概要】
細胞性粘菌は土壌に住む微生物です。土壌には様々な微生物がいて盛んに化学物質による生物間コミュニケーションをしています。以前から細胞性粘菌と線虫は住む場所が同じ土壌で、自活性線虫については餌を共有していることから、緊密な関係があると予想されていました。私たちは細胞性粘菌が植物寄生性線虫を特異的に忌避させるという現象を発見しました。これは細胞性粘菌が植物寄生性線虫を忌避させる化学物質を分泌しているためであることから、この忌避させる力を使って難防除害虫である植物寄生性線虫から作物を守る方法を見つけことができれば、環境負荷の少ない防除法を作り出すことができると考えています。

【将来の発展性】
線虫忌避システムを中核とした土壌健全化技術を開発したいと考えています。現行では農薬により土壌中の線虫を滅殺していますが、残存した線虫の爆発的増殖による被害の甚大化を繰り返しています。そこで、作物への線虫感染を継続的に抑制することによって、絶対寄生性の線虫を徐々に低密度化し、農薬の使用を抑えつつ土壌の健全化を図る技術を開発したいと考えています。 
http://www.mls.sophia.ac.jp/~dicty/index.html
 
https://www.sophia.ac.jp/jpn/news/research/saitaku20201028.html


■細胞機能工学 【授業科目】
  理工学部物質生命理工学科 齊藤 玉緒 教授

【科目の概要】
単純な体制と小さなゲノムを持つにも関わらず、多様な代謝経路を持つ微生物を中心としてその生態から環境適応の仕組みの分子機構について学ぶ。また、環境管理や人間生活にとって有用な物質生産能力、代謝などの細胞の諸過程についての基礎と応用を学ぶ。
「高機能材料の創製」に関わる学科専門科目であり、より応用・展開した内容を学習する物質生命理工学科カリキュラムポリシーの4に相当する。