
本学部は、法律基本科目を広く学ぶほか、それぞれの学科において、国内法を中心とした法律学の基本をより深め、国際関係法のさまざまな分野を学び、あるいは、環境法の幅広い知識を身につけることにより、社会に生起するさまざまな問題について法的に考える力を養成することを目指している。法学教育の基本は法的思考能力と問題分析能力の養成にあるが、それは単に法律知識を習得させることだけでなく、広い視野に立って現実の社会を直視する目と法律知識を駆使して問題解決を考える実践的教育を通じて実現されるものである。そこで、本学部では、政治学関連科目や社会・経済関連科目も充実させるとともに、演習を必修とすることにより、学生が問題意識をもって積極的に学べるような体制をとっている。
現代社会は、ますます多様化し複雑になっている。また、グローバル化も進んでいる。本学部は、上で述べた法学教育をおこなうことを通じて、現代社会に対応できるような法的思考能力や問題分析能力を有し、かつ国内だけでなく国際社会でも活躍できる人材の養成を目指している。
学科の教育目的は、法律学の基礎的素養である問題解決能力を養うことにある。学科が提供する主な科目は六法を中心とする実定法科目であって、それは法科大学院の教育領域と重なり合うが、高度に専門的な知識や能力の開発は法科大学院に委ね、学部段階では法曹以外の分野に進む学生が多いことに鑑みて、法的判断枠組みの基本構造や実社会と法制度の関わりに教育上の重点を置いている。
現代社会では、価値観が多様化するなど社会環境が大きく変容しており、新規の問題が種々生じている。それが狭い意味での法律問題でないとしても、法律学に特有の利益調整方法や問題の発見方法が有用であることは多く、法的思考能力を備えた人材は実社会のなかで従来にも増して強く要請されている。そのような人材を養成するために、法律問題を教育上の素材としつつも、紛争の背後にある経済環境や社会の意識に踏み込んで検討し、法理論の意義や限界を学修する場を提供している。
本学科は、国際社会における外交、紛争、取引、婚姻などの諸問題に関する法律・政治問題を扱う日本で初めて設立された学科である。近年、経済活動のグローバル化、科学技術や情報通信の発達が目覚しいなか、現代社会に起こるあらゆる出来事は国際性を帯びており、本学科は、法学・政治学を基礎とした国際関係の分析力とともに、国際舞台で不可欠な語学力や幅広い教養を身につけ、将来、国連職員や外交官、その他一般企業において国際性ある職域を目指す者、国際的、渉外的な法律実務を考える者、さらに活発化する国際学術交流に貢献する研究者の育成を目標としている。国際社会の諸問題に対処できる知識と能力、学問的なものの見方を涵養するために、まず憲法・民法・刑法・国際法など法学の基礎を十分に身につけたうえで、その後、国際関係の具体的問題を扱う法律・政治学関連の科目を学ばせ、法学的基礎に立脚する視野の広い教育、研究を目指している。
本学科の教育の目標は、環境問題に関する世界と日本の法のシステムに関する素養を身につけ、環境問題を法的観点から総合的・多角的に検討し、その解決に資することのできる人材を養成することである。そのような人材の養成として、まず環境法研究を志す者を育てることが重要な目標となる。また、企業のグローバルな展開にともない、日本だけでなく世界の環境関連ルールに関する総合的な知識を有する人材が必要となっていることに鑑み、企業活動にかかる環境法のエキスパートを育成することも大きな目標となる。環境保全における行政および法曹やNGOの役割の重要性に着目すれば、環境法の知見を有する実務家や環境NGOで活躍する人材の養成も、本学科における重要な目標となる。国際的に協力して取り組むべき環境問題の存在に鑑みると、世界各国からの留学生を積極的に受け入れ、環境法の専門家として母国で活躍できる人材を養成することもまた、本学科の目標である。