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上智大学国連Weeks シンポジウム「報道の自由とジャーナリストの保護」が開催されました

6月2日、四谷キャンパス国際会議場で「表現の自由」に関する調査を担当する国連特別報告者David Kaye氏を迎え、シンポジウム「報道の自由とジャーナリストの保護」が開催されました

シンポジウムの様子

6月2日、四谷キャンパス国際会議場で「表現の自由」に関する調査を担当する国連特別報告者David Kaye氏を迎え、シンポジウム「報道の自由とジャーナリストの保護」が開催されました。開会の挨拶で杉浦美紀グローバル化推進担当副学長は、イエズス会の精神に基づき、多様性や人権の尊厳、多文化の学びを大切にする上智大学において、このような催しが実現することを大変喜ばしく思うと語りました。

CPJ Sandra Rowe元会長

シンポジウム前半の「ジャーナリストが直面する危機とその保護」というテーマについて、基調講演を行なったCommittee to Protect Journalists(CPJ)Sandra Rowe元会長は、現在、多くのジャーナリストがさらされている危機的状況について警鐘を鳴らしました。戦場といった危険地域に限らず、多くの国において政治問題を扱う多くのジャーナリストが投獄され、さらには命を奪われるといった現実もあり、犠牲者数が昨年最高を記録したことや、政府の圧力によって報道を自主規制せざるをえないといった状況がアメリカをはじめ、日本といった民主主義国家においても多発していると懸念を示しました。このような状況を改善するためには、組織や国境を越えてジャーナリスト同士が連携することが重要だと訴え、報道の自由とジャーナリストの保護を使命とするCPJに、アジアの規範となりうる日本の報道機関も積極的に協力、参加してほしいと呼びかけました。

AP通信社Kathy Gannon氏 CPJアジアプログラムコーディネーターSteven Butler氏

続いてAP通信社Kathy Gannon氏、CPJアジアプログラムコーディネーターSteven Butler氏、共同通信・特別報道室記者、澤康臣氏、毎日新聞論説特別顧問・前主筆、伊藤芳明氏をパネリストに招き、植木安弘総合グローバル学部教授モデレートによるパネルディスカッションが行なわれました。報道の現場で実弾を受けた経験もあるというGannon氏の体験談も含め、それぞれがジャーナリストとして今までに直面してきた困難な状況を話し合い、危機管理の難しさについて現実味を帯びた議論が交わされました。

国連特別報告者David Kaye氏

「報道の自由とジャーナリズムの課題」を取り上げたシンポジウム後半は、国連特別報告者David Kaye氏の基調講演によって始まりました。世界中の「表現の自由」について調査を担当してきた同氏は、現在、テロや過激派の活動の活発化や、「フェイクニュース」の横行といった状況さえもが悪用され表現の自由が揺るがされるケース、例えば、そのような状況に乗じて、政府が言論やプライバシーを制限するといったケースが多発していると懸念を示しました。そのような傾向のなか、日本の報道においては、改善の余地はあるものの、明るい展望が期待できると話しました。シンポジウムに参加した多くの学生に、表現の自由を守るために自分たちは何ができるのか、政府にどのように働きかけることができるのか真摯に向き合ってほしいと呼びかけました。

パネルディスカション

講演後のパネルディスカッションには、文学部新聞学科、音好宏教授のモダレートのもと、CPJ Kathleen Carroll会長、元NYタイムス東京支局長Martin Fackler氏、Index to Censorship代表David Schlesinger氏、元朝日新聞ゼネラルエディター外岡秀俊氏、テレビ朝日報道局ニュースセンター経済部長の松原文枝氏を迎えました。英国EU脱退の事象などにも垣間見える報道全般に対する信頼性の低下に対する懸念、日本特有の客観報道の概念やジャーナリストの雇用の形態が報道に及ぼす影響といった内容を、日米のベテラン・ジャーナリストの率直な議論に学ぶ、またとない機会となりました。

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