
<四谷キャンパス開講分>
| 科目名 | 宗教科教育法 12-1 |
| 講師 | 上智大学 神学部 教授 瀬本 正之 |
| 時間・回数 | 9:15-11:45 5回 |
| 開講日 | 7/30(月)、31(火)、8/1(水)、2(木)、3(金) |
| 受講料 | 8,000円 |
宗教科教育を持続可能な社会づくりに資する全人教育の要とする立場から、宗教科の「授業案」を構成しうる主題をいくつか取り上げ、実効ある授業展開に資する「導入法」や「問題の提示方」、「ポイントの押さえ方」や「問いの進め方・深め方」等について考察する。「受講者による模擬授業」も交えて扱いたい主題としては、神存在(排除される事実?)、性倫理(迂回される関与?)、罪認識(忌避される課題?)、人生の意味(陳腐化される問い?)、愛の奉仕(空洞化される言葉?)等を予定している。正義の実践としての教育、情操教育との内的連関、個人の成長と社会の進歩、恩恵に拠る修徳の実としての自己実現、人たる責任の遂行と希望のリサイクリング、回心と理性的意識の自己同化等、人間学的理解のもつ「教授法的含蓄(pedagogical implication)」にも触れたい。
| 科目名 | 宗教的寛容とキリスト教史 |
| 講師 | 上智大学 神学部 准教授 アガスティン・サリ |
| 時間・回数 | 13:00-15:30 5回 |
| 開講日 | 7/30(月)、31(火)、8/1(水)、2(木)、3(金) |
| 受講料 | 8,000円 |
グローバル化され民主主義が広がる現代社会で、政治と宗教のかかわりかたを見つめながら宗教的寛容をキリスト教史の視点から考える。宗教という視点から社会を見ると、政治と社会の実態が驚くほどよく見えてくる。「文明の衝突」のような理論や「対テロ戦争」のような政治的動きだけをみると政治と宗教のあり方に危機感を覚える。だからこそ、現代社会における政治と宗教のあり方を分析することが必要になる。この授業では、さまざまな問題、たとえば、「政教分離」、「宗教の世俗化」、「原理主義、保守主義の実態」、「文化ナショナリズム」、「カトリック教会における解放の神学」、「政治の市民社会論的立場」など、事例を元に理解を深める。また、民主主義を価値観として受け入れる背景とキリスト教の関係の文献を参考に考察を行う。
1. 宗教的寛容と紛争の歴史
2. 政教分離、世俗化と宗教原理主義
3. キリスト教と民主主義
4. 現代社会憲章と教会の社会教説
5. カトリック教会における解放の神学
| 科目名 | 宗教科教育法12-2 |
| 講師 | ホアン・マシア (元上智大学 神学部 教授) |
| 時間・回数 | 16:00-18:30 5回 |
| 開講日 | 7/30(月)、31(火)、8/1(水)、2(木)、3(金) |
| 受講料 | 8,000円 |
まず、宗教科教育は宗教教育とは違うということを念頭におき、宗教学の課題を理解する。特定の宗教の主張を伝え、宗教心を育てようとする信仰教育とは違って、宗教科では学問としての宗教をとらえようとする。
文化人類学と比較宗教学の視点から諸宗教の歴史と類型について概観したうえで、宗教現象の諸相(信仰の対象、信仰の表現、教義、儀式、戒律など)を捉える。さらに、いくつかの宗教(イスラム、仏教、キリスト教)の古典から文献購読のための文書を選び、その解釈と読み方を学び、宗教古典の読書法を歴史的・文学的・人間学的観点から実習したい。なお、宗教科の年間指導計画に関するいくつかの案を検討する。模擬授業を実践し、学習指導案の作成を体験的に学ぶ。
| 科目名 | 哲学と神学 |
| 講師 | 上智大学 文学部 教授 長町 裕司 |
| 時間・回数 | 9:15-11:45 5回 |
| 開講日 | 8/4(土)、6(月)、7(火)、8(水)、9(木) |
| 受講料 | 8,000円 |
この講義では、今日ではその学問体制においても知の遂行様式においても、またそもそもその学的問いの開けと課題領域の開拓においても、根本的に差異化されることが十全に自覚されるに至るまで成熟した両学問の伝統と相互の関わりの歴史的展開を問題とする。ユダヤ‐ヘブライ的遺産を背景に成立したキリスト教信仰の自己理解から発展した〈神学〉の運動と古代ギリシャにおける精神的覚醒に端を発する〈哲学〉の営みは、確かに2000年以上の西洋精神史を形成している。授業では、①《古代後期》におけるキリスト教と〈哲学〉の「幸福なる出会い」、②《ヨーロッパ・ラテン中世》におけるキリスト教信仰内容の組織化の段階を通しての、哲学と神学の緊張を孕んだ統合の試み、③ 《16世紀以降西欧近代》の非連続面の下での、哲学の学的要求とキリスト教信仰理解との軋轢、④《20世紀以降の現代的状況下》での、キリスト教神学と哲学それぞれの一層厳密な自己規定の新たな展開、という4つの時代を画する図式的な見通しと共に、両者の歴史上の関わりに内在な問題を明らかにしてゆく。教科書は指定せず、参考文献は授業時にその都度呈示する。
| 科目名 | 新約聖書入門 |
| 講師 | 上智大学 神学部 講師 久保 文彦 |
| 時間・回数 | 13:00-15:30 5回 |
| 開講日 | 8/4(土)、6(月)、7(火)、8(水)、9(木) |
| 受講料 | 8,000円 |
新約聖書の諸文書は、ナザレ出身のユダヤ人イエスの活動を契機に成立した教会がユダヤ教主流派から分離し、「キリスト教」という独自の宗教団体に発展するまでの歴史を背景に記された。本講座では、ユダヤ教の成立、ナザレのイエスの活動、教会の成立と発展、ユダヤ教とキリスト教の分離など、この時代に関わる基本テーマを考察したい。
| 科目名 | モーセ五書概説 |
| 講師 | 上智大学 神学部 教授 佐久間 勤 |
| 時間・回数 | 9:15-11:45 5回 |
| 開講日 | 8/10(金)、11(土)、8/13(月)、14(火)、15(水) |
| 受講料 | 8,000円 |
モーセ五書という名称は、シナイ山でモーセが神が語る言葉を口述筆記したとされる言い伝えに基づく。別名「トーラー」(律法)とも呼ばれ、旧約聖書の中で最も重要な部分である。天地創造に始まり、族長時代、エジプト脱出、荒れ野の旅という出来事のつながりの中で、イスラエルの起源が物語られる。壮大な歴史物語の枠組みに法律の伝承など多様な資料が散りばめられ、ユダヤ教、キリスト教いずれにとっても信仰の重要な規範を提供している。本講義ではその成立過程に関する仮説を紹介してから、各書の内容について概観する。
① ウェルハウゼンと資料仮説
② グンケルと様式批判
③ モーセ五書の物語テキスト
④ モーセ五書の法テキスト
⑤ 申命記とその神学
| 科目名 | 神と人間 |
| 講師 | 上智大学 神学部 教授 光延 一郎 |
| 時間・回数 | 13:00-15:30 5回 |
| 開講日 | 8/10(金)、11(土)、8/13(月)、14(火)、15(水) |
| 受講料 | 8,000円 |
カトリック神学部で教授される神学的人間論(「罪(原罪)論」・「創造論」・「終末論」・「恩恵論」・「マリア論」)の概略として、神と人間のかかわりの歴史、すなわち「救済史」についての神学的展望を提供したい。起源としての「創造」と、その善き創造からの人間の離反、つまり「罪」と「原罪」、またイエス・キリストによって罪と死から解放された人間の刷新と完成に向かう歩みを支える「恩恵」、創造によって開始された救済史の最終的な目標点について考察する「終末論」、さらにこうした救いの歩みを全うした具体的人間、信仰者の典型としての聖母マリアについて考察することで、神と人間のかかわりのドラマの筋道全体を眺望する。テキストは、光延一郎『神学的人間論入門―神の恵みと人間のまこと』(教友社 2010年)。教室にて頒布。
<大阪サテライトキャンパス開講分>
| 科目名 | 西洋近代思想における信仰と理性 |
| 講師 | 龍谷大学 国際文化学部 教授 久松 英二 |
| 時間・回数 | 9:15-11:45 5回 |
| 開講日 | 8/10(金)、11(土)、8/13(月)、14(火)、15(水) |
| 受講料 | 8,000円 |
ルネッサンスに始まる西欧近代思想は、それまでの神中心主義の世界観から人間中心主義の世界観へと転換した。これにより神と人間、換言するならば信仰と理性は対立しあう概念として扱われるようになった。近代のキリスト教世界はこの信仰と理性を調和させようとすることが最大の課題であった。本講義では、ルネサンスに始まる人間学的転換を経て、ルター、カルヴァン、パスカルに至る理性重視の思想系譜から、デカルト、ロック、ヒューム、カント、ヘーゲル、シュライエルマッハに至る信仰と理性の調和の試みを検討し、近代思想におけるキリスト教的な人間観の成立の基礎を学ぶ。
| 科目名 | モーセ五書入門 |
| 講師 | ノートルダム清心女子大学 文学部 客員教授・カトリック広島司教区 司祭 原田 豊巳 |
| 時間・回数 | 13:00-15:30 5回 |
| 開講日 | 8/10(金)、11(土)、8/13(月)、14(火)、15(水) |
| 受講料 | 8,000円 |
「モーセ五書」とは、旧約聖書の最初に置かれている「創世記」から始まり、「出エジプト記」「レビ記」「民数記」「申命記」までの五つの書物をさす用語である。また、この五書はユダヤ教において「トーラー(律法)」と呼ばれ、権威ある書物と現代のユダヤ時の生活にとって重要な役割をなしている。本講義は、モーセ五書の通読を行いながら「著者問題(資料成立の問題)」「契約信仰」「創造信仰」「過ぎ越しの祭り」「荒れ野の旅」「十戒」「モーセの死の理由」「ヨシヤ王と申命記改革」などの記述の中心的な内容ならびにその特色を概説するものである。
| 科目名 | 宗教科教育法12-3 |
| 講師 | 聖トマス大学 非常勤講師・カトリック大阪大司教区 司祭 松村 繁彦 |
| 時間・回数 | 16:00-18:30 5回 |
| 開講日 | 8/10(金)、11(土)、8/13(月)、14(火)、15(水) |
| 受講料 | 8,000円 |
1) 宗教教育は特定の教科書が無い極めて自由な教科でありながら、生徒の人生を左右させるほど印象を与える力を持った教育である。それは授業だけに留まらず学校行事にも“教え”が隠されている。校務分掌により宗教科教員に任される宗教行事もあり、宗教教育を生徒に伝える為には理論と実践の両面の裏付けが必要となり、何よりも聖書理解が根幹として要求される。この講義は主に2つの柱から構成される。一つは学校における宗教科教員の校務分掌内容の検討と実践、その具体例の実地を行い、二つ目は中学生を対象に授業を組み立てる為の準備を行う。特に聖書をともに分かち合い、個人が受けた感性と理論を比較し、真の福音のメッセージを探り、そこから現代の日常・社会生活に照らして生徒が持つ問題や課題を発見していく能力を養う。