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イエズス会と上智大学の設立

イエズス会と上智大学の設立

ザビエル書簡 ザビエル自筆の書簡

 上智大学は学校法人上智学院のもとにあり、ローマ・カトリック教会に所属する男子修道会の一つ、イエズス会が設立母体です。上智大学に隣接して建てられている聖イグナチオ教会も宗教法人ですがやはりイエズス会の経営によるものです。この聖イグナチオ教会はイエズス会の創設者で初代総会長を務めたイグナチオ・デ・ロヨラ(1491-1556.7.31)にちなんで名づけられたものです。また上智大学は12月3日をザビエルの祝日として休業し、各種の催しを行って祝います。聖フランシスコ・ザビエル(1506.4.9-1552-12.3)はイグナチオと共にイエズス会の設立に携わりましたが、1549年、日本に初めてキリスト教を伝えたことは、皆様もご存じの通りです。イエズス会員は氏名の後にS.J.と記し、また構内のメインストリートに面して「S.J.ハウス」と刻まれている建物があります。これは「イエズス会(Societas Jesu = S.J.)」の頭文字です。

イエズス会マーク イエズス会マーク

 上智大学は1913年に設立されましたが大学の創立者の一人でイエズス会員のドイツ人ヨゼフ・ダールマン師が1903年にドイツからインドを経て日本に上陸したことが設立のきっかけになったといわれています。このときダールマン師は、日本のカトリック信者からカトリック教会の文化的な基盤となるカトリック大学を設立して欲しいと強く要望されました。イエズス会はキリシタン時代に日本でコレジオやセミナリオを開設して、東西文化の交流に努めましたが、信者たちはそのイエズス会の会員を再び日本に派遣するようダールマン師にお願いしたのです。この要望をダールマン師は早速、ローマの聖座に報告しました。
 
 そして2年後の1905年にダールマン師が当時の教皇ピオ10世に拝謁したとき、教皇はイエズス会員を日本に派遣してカトリック大学を設立することを約束されたということです。この拝謁の模様を、後にダールマン師は、次のように回想録に記しています。

教皇ピオ10世 教皇ピオ10世

 「Habebitis collegium in Japonia, magnam universitatem」(あなたがたは日本で、大きな大学をもつことでしょう)。ここで興味深いのは教皇はダールマン師に「collegium」(単科大学)ではなく「universitas」(総合大学)を、との意向を示されたことです。つまり教皇はアメリカで当時イエズス会が経営していたhigh school や collegeのようなものではなく、複数の学部を有する高等教育機関、総合大学を考えておられたのです。

 教皇は同年、アメリカのポートランドにおられたオコンネル司教(後に枢機卿)をバチカン特別大使に任じ、日本に赴いて実状を調査するよう命じました。司教は明治天皇に拝謁する一方、文部省の意向を確かめて、カトリック大学が設立できる可能性のあることをローマの聖座に報告しました。そこで教皇は1906年9月に行われたイエズス会の第25回総会の開催に当たって、イエズス会が日本でカトリック大学を設立するようにと正式に要請したのです。この総会で、会員は教皇の要請を受けることを満場一致で決め、具体的な設立準備を開始しました。

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