上智大学の精神

上智大学のあゆみ

日本のミヤコに大学を

原点は、16世紀の宣教師ザビエルの思い

上智大学の原点は、カトリック修道会「イエズス会*」の宣教師、聖フランシスコ・ザビエルにまでさかのぼります。1549年、布教のために来日したザビエルは、知的好奇心あふれる日本人の資質を高く評価し、文化・思想の交流拠点として日本の首都に大学を設立することをイエズス会に要請したのです。しかし、その後日本はキリシタン禁制期に。ザビエルの望みは断たれたかに見えましたが、約350年の時を経て、実現に向けて動き出すのです。

*イエズス会とは
イグナチオ・デ・ロヨラやフランシスコ・ザビエルらによって創立されたイエズス会は、当初から一般の青少年に対する学校教育を重要な使命としてきました。それは、教育が青少年の人間形成と社会の向上に貢献すると考えていたからです。「より高度な、より深い人間性を自ら発見することにより、おのおのが成長できる」という教育方針に基づくイエズス会の教育機関は世界中で展開されており、2021年現在、全世界2,500校余りの教育機関で163万人以上が学んでいます。

ザビエル像

3人の神父の志

3人の神父
(左から時計回り)ヨゼフ・ダールマン神父 ジェームズ・ロックリフ神父 アンリ・ブシェー神父

国や文化の違いを越えて叡智を結集

1908年、ローマ教皇ピウス十世から大学設立の命を受けた3人のイエズス会神父が来日しました。3人の国籍はドイツ、フランス、イギリスとさまざま。西洋の諸学問のみならず、東洋の文化・思想にも精通した3人は、日本語を学び、日本文化への理解を深めながら、大学設立に向けて力を尽くしました。国と国、学問と学問、言葉と言葉。それぞれの間に引かれた見えない境界線を越え、世界に開かれた大学として構想された上智大学の精神、そして国際性は、大学設立当初から根付いていたことがわかります。そして幾多の困難を乗り越え、1913年に上智大学が誕生。学生数わずか15名からのスタートでした。

世界に並び立つ大学へ

キリスト教ヒューマニズムに基づく教育を

開学以来、1世紀を越える歴史を歩んできた上智大学は、国や言語、学問の境界線を越え、キリスト教ヒューマニズムに基づく教育を展開してきました。これは、「自分の才能や学びの成果を他者のために役立てることが、人間としての成長につながる」という考え方です。あらゆる学問・研究は、持続可能な未来のためにあります。上智大学はこれからも、SDGsの達成への貢献、そして今日の世界が直面しているさまざまなグローバル課題の解決を目指し、世界に開かれた大学として、次の新しい歴史を刻むために、さまざまな改革に挑戦していきます。

上智大学とカトリック

日本で最初のカトリック大学として開学した上智大学は、「キリスト教ヒューマニズム」を礎に、世界に並び立つ大学となるべく今日まで成長を続けてきました。

カトリック・イエズス会の活動やこれまでのローマ教皇との関わりについてご紹介します。

上智大学 Sophia University