
A.アカデミック・プラン
1.ポスト・グラジュエート
a.国際的評価を受ける重点的研究の推進
各学部教授会、各研究科委員会において、学術的貢献度が高く、 国際的評価を受ける重点的研究を精査するため、 時限的特別プロジェクトチームを立ち上げ、早期に成案を固める。 場合によっては、学部・研究科の枠を超えて、大局的に評価できる機関を作ることも考える。
b.学術交流の促進
国内・外の名だたる大学・研究機関と学術交流を促進するため、 時限的特別プロジェクトチームを立ち上げ、可能な限り早期に成案を固める。
c.大学院の高度化・多様化と実務専門家養成大学院の設立
大学院の高度化・多様化の要請に対して、 大学院を研究者養成機関と実務専門家養成機関に仕分け、再編する。 入学資格や修了要件(カリキュラム、年限、母語による論文提出の認容等)、 入試制度は柔軟に対応すべく、具体案を作成する。 なお、実務専門家養成機関としての大学院は、5つ前後を設立目途に具体案を作成する。
d.連携大学院構想の推進
国内・外の教育研究機関との連携大学院構想を策定する。
e.研究所・センターの整理・統合と研究体制の確立
新しい研究課題に柔軟に取り組み、高度な研究成果を生むことができるように、 研究所・センターを整理・統合する。 例えば、国際機関やNPO・NGOで働く専門家養成のためのセンターや専門大学院を設けることを検討する。 また、個々の研究所・センターの充実と同時に、 統合化により大学としての新しい研究体制の確立を目指すとともに、大学院との有機的連携を図る。
f.研究業績主義の導入
研究業績主義の導入にあたって、時期、方法、評価基準等を検討する。
g.研究のための安定的な資金調達方法の確立
科学研究費、委託研究費等、研究のための資金的安定を得る具体策を整備する。 また、産業界との連携を図って、外部資金、補助金を導入する。
h.外部評価制度の確立
学外の第三者による客観的で冷静な評価を受けるなど外部評価制度の策定を検討する。
2.アンダー・グラジュエート
a.学部教育の目的の確立
学部教育の目的が、全人教育、教養教育、専門教育の調和を是とし、 基礎知識と認識力・判断力を高め、奉仕の精神を深め、人類的課題につながる問題を掘り起こし、 創造力を涵養し、社会への貢献力を身につけさせることにあることを含めて、 学部教育の「目的」について議論し、成案を固める。
b.全人教育・教養教育のあり方
全人教育・教養教育は、謙虚さ(偉大な思想)、人間性(人間の理解)、柔軟性(問題への対応)、 批判精神(批判的再興)、広い視野(幅広い分野)、道徳・倫理・宗教、キリスト教ヒューマニズム思想、 自律性、等に留意して成案を固める。全学共通科目は、原則として、専任教員が担当するよう努める。
c.21世紀に対応できる専門教育の確立
21世紀に対応できる専門教育が行われているか。教員組織、カリキュラム、教授法、 成績評価、教材開発等、学科再編を含めて具体案を作成する。 教員の所属と教育研究組織を区別し、別置する可能性についても同時に検討する。
d.語学教育の改善
語学教育について、国際化と情報化の進展という視野と角度から、カリキュラム、 単位認定、教員組織のあり方等について見直す。 組織的な海外語学研修、国内・外の語学検定試験と単位認定等についても合わせて具体案を作成する。 また、留学生、外国人に対する日本語教育の充実を図る。
e.個(学生)に対する教育の充実
個としての学生に対する親身な教育を一層充実させる。 例えば、少人数教養教育を充実させる一例として、学部・学科による編成でなく、 学部・学科を超えた横断的な教員と学生との教育・学問的交流による実習科目や教養ゼミ(仮称)等を検討し、具体案を作成する。
f.外国語による専門教育の実現
外国語による専門教育の授業数を増やす計画を立案する。
g.学長直属審議機関の設置
時代の変化に対応したカリキュラム編成、諸施策の実行を促進するために、制度(設置基準)としての学部・学科組織の他に、学部・学科を超えたボーダレスな学長直属の審議機関(仮称)を設置することの可否を検討する。
h.入試制度・業務体制の改善
AO方式などを含めて入試制度と入試業務体制を抜本的に見直す。
B.フィジカル・プラン
1.敷地・建設計画
キャンパス計画の策定に際して、以下の点に配慮する。
教育研究活動に関連するスペースの確保、キャンパス・アメニティの形成・維持、国際交流、 社会と地域に開かれたキャンパス、地球環境への配慮、高齢者・身障者への配慮(バリアフリー)、インフラストラクチャーの整備(エネルギー供給・情報通信等)、防災・安全性の確保、アカデミックなシンボルとなるデザイン、大学周辺の美観との調和、等
a.研究教育を支えるインフラストラクチャーの整備
新しい時代に相応しい研究教育を支えるインフラストラクチャーの整備を目指す。キャンパスの新たな展開、敷地の利用、再建設、景観計画、新築・解体計画、実施計画を策定する。
b.新築・解体計画
(1) 旧2号館跡地(現在駐車場)に、新2号館(仮称)の建設計画(約1万坪)を実施する。 2001年度から構想計画、基本設計、実施設計の準備に入り、完成は2006年度を目途とする。
現在のところ、大学院関係、外国語学部・経済学部・法学部、学部長室、研究科委員長室、 役員室、総合事務組織、コンピュータ関係等を予定する。
(2) 建設の進捗に合わせて、上智会館・寮棟を解体する。 解体後、跡地に理工学部棟(約8千坪)の建設を計画する。
(3) 老朽化に伴い3、4号館の大半、体育館、6号館、上智会館・寮棟、比較文化学部棟(順不同)は、 順次時間をかけて解体する。8、9号館については未定。
(4) 3、4号館の大半を解体後、新体育館(プールを含む)を建設する。 その他はグリーンゾーンとして整備する。
(5) 南北線「赤羽岩淵駅」徒歩10分の赤羽地区に、 約60室~80室(ワンルームマンション)の学生宿泊施設を建設する。運営は専門業者に委託する方式を採用する方向で、学生部を中心に関係者から意見を聴取する。なお、計画を近隣に充分説明し、理解を得るようにする。
c.リニューアル計画
(1) 1号館、7号館、10号館、中央図書館、11号館、紀尾井坂ビル、ホフマンホール、 クルップホール、マシンホールは、当面、既存のままとする。但し、必要があれば、部分的なリフォームないしリニューアルを実施する。10号館については、リニューアルをし、比較文化学部関係施設とする。
(2) ホフマンホールについては、建物の躯体がしっかりしているため、 ホフマンホール運営協議会の意見を十分聴取して、スチューデントフォーラムとしての機能を備えたものとして内部のリニューアルを速やかに行う。
d.キャンパス利用計画
(1) 市谷・秦野・石神井の各キャンパス並びに真田堀運動場の長期計画については、それぞれ専門委員会を設けて検討する。
2.教育・研究、社会貢献を支援する大学運営組織の構築
a.効率的かつ機能的な運営組織の構築
(1) 効率的かつ機能的な大学運営組織と学事組織を作り上げる。 教育・研究・社会貢献への寄与という視点から事務システムと組織を再構築する。
(2) 事務組織は、機能的に業務系列を整理 (例えば教育研究支援、学生支援、財務管理、経営企画等)し、 業務系列を5局前後とする。 局の下に部と課を存続させるか否か、具体的に検討する。
(3) 大学運営組織上の学部(学科、室、専攻)、研究科(専攻を含む)、 研究所・センター等に事務組織を独立して置くことはせず、 教育研究支援担当の事務組織に改組、編入する。 学部長室、研究科委員長室は、同じ階に集中することの可否について検討する。
(4) 大学運営事務組織は、新2号館棟の1階、2階、3階、4階に集中させる。
b.教育研究に関わる学生支援体制の確立
(1) 奨学金制度等を含めた教育研究生活環境の整備を促進する。
(2) 職業指導・選択教育は、人生設計の一環と位置づけ、体系的に実施する。職業観、業界研究、面接講座、インターンシップ制、公務員試験指導、公認会計士・税理士等各種資格試験指導、ガイダンス等就職指導教育について再検討する。
c.IT基盤整備のための支援体制の確立
(1) IT等の基盤整備を含め、総合メディアセンター(図書資料等を含む)構想を推進する。
d.活動・業務評価システムの確立
(1) 運営業務体制ごとに、責任目標並びに責任予算を設定し、その実現、達成度を把握し、もって恒常的・継続的な自己変革のための基礎、すなわち活動・業務評価システムを確立する。
e.効果的な会議体、委員会の整備
(1) 効果的な会議体、委員会を作り上げる。
(2) 教育と研究、社会貢献の実現という視点から経営と執行のあり方を再構築する。
(3) 会議体等は常設、特設、臨時、期限付き期間を明確に区分する。
(4) 現存する会議体等は20%~30%削減を目標に整理統合する。
C.人事計画
人事政策を立てるためには、学院、大学の財政状況と今後の見通しが具体的に提示される必要がある。 そのために経営白書の作成が課題となる。
人件費依存率(=人件費/学生納付金) 91%(1999年度)、 人件費比率(=人件費/帰属収入)56%(1999年度)についての改善は急務となる。 5年毎に目標数値を決め、2013年までに他大学平均数値(それぞれ68%および51%)に接近することを目標とする。
1.教学関係
a.学部、学科の再編成に伴い、学科学生収容定員数の変更を前提として、学部・学科教員採用枠(専任教員、助手、嘱託教員、非常勤教員を含む)を検討整理し、教員の任期制の導入についても検討する。
b.人事発議権の関係から、教員は学科に所属することが望ましい。学科における別枠の可能性を考慮しながら検討する。専任教員一人あたりの学生数は35人前後を目途とするが、諸学科の特色も考慮する。
c.大学院の多様化に伴い、設置基準に明記される大学院教員定員枠は別に定める。
d.国内・外の諸大学との交換教授制度、並びに年限を定めた客員教授制度の導入を検討する。
e.一般外国語を担当する教員の一定の専任枠を設定する。
f.助手問題は、2005年を目途に結論を出す。
g.専任教員の勤務に関する規則を別途制定する。
2.運営管理関係
a.情報システムの継続的な開発に伴い、各部署の人員構成のあり方に変化が見られる。 状況を見極めながら、各部署の適正な職員数の策定を検討する(専任、嘱託、臨時職員)。
b.専任職員の総定員(240人)を策定する。派遣社員採用の可能性を考慮に入れながら、専任職員一人当たりの学生数は50人前後とする。
c.年功序列中心ではなく、努力・能力・成果を公平に評価する人事政策を進める。
D.財政計画
1.基本的前提
a.優先順位を明確化する。(Priorities)
b.事情変化に柔軟に対応する。(Flexibility)
c.効率的な用途を熟慮する。(Efficiency)
d.本学院の資力(20年間で約300億円)と力量を考慮する。(Limitations)
2.収入源の安定的確保
a.学部学科の再編、大学院の多様化、学生の多様化を推進する中で、収容定員増の方策を検討する。
b.手数料収入、事業収入についてコスト計算を徹底し、料金の見直しを行う。
c.海外からの寄付、イエズス会からの寄付が減少しつつあることから、後援会、同窓会、各支援財団等からの寄付、募金、助成金活動を継続的に強化する方策を立てる。
d.収益事業の強化増大を実現し、効率的な事業の開拓に挑戦する。
e.購入する施設・設備の耐用年数を考慮し、自己資金の他、借入金調達を行う。
3.効果的支出の実現
a.国内・外の社会動向を敏感に捉え、状況を的確に判断し、選択と集中の原理で効果的支出の実現を図る。
b.管理組織、各所定手続きを見直し、合理化を図ることによって経費支出の節約を行う。
c.総支出の各項目(例えば人件費、物品購入費、エネルギー費、システム関係費等)を調査し、効果的支出を推進する具体的方策を実施する。
4.財政基盤強化のための方策
a.資産運用について、経営部門を強化する。
b.事業課の事務の中で、収益事業に馴染むもの、また新たな事業展開が可能なものを精査し、別会社設立の具体案を作成する。
c.PR活動を強化する(例えば現・旧教職員の活用、恩人への感謝の表し方の工夫等)
E.上智短期大学・上智社会福祉専門学校・生涯教育
1.上智短期大学
上智短期大学の将来について、検討専門委員会を設置し、1年を目途に成案を得るよう努力する。
2.上智社会福祉専門学校
上智社会福祉専門学校の将来について、検討専門委員会を設置し、1年を目途に成案を得るよう努力する。
3.生涯教育
新しい世紀に向けて、公開学習センターの将来について、検討専門委員会を設置し、 そのあるべき姿について徹底的に検討し、1年を目途に成案を得るよう努力する。